2024年 4月 30日 (火)

【女の相談室】その原因不明の症状、更年期障害かも 突然キレる、歩けなくなる、関節痛...

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   閉経前後の女性の多くが悩まされる更年期障害。ほてり、のぼせ、発汗...といった症状がよく知られているが、多くの医師が「原因不明」「異常なし」として匙(さじ)を投げた症状が、実は更年期障害だったという例がある。

   突然キレる、脳卒中かと疑うほどのめまい、リウマチのような激しい関節痛...。あなたも婦人科で女性ホルモンをチェックしてはいかが。

  • その怒り、更年期障害かも
    その怒り、更年期障害かも
  • その怒り、更年期障害かも

人格が変わり、娘と台所で殴り合いのケンカ

   女性の更年期障害の意外な症状については、2017年5月30日放送のNHK「おはよう日本 仕事・育児・介護に更年期 女性にのしかかる『四重苦』」で取り上げられた。報道局の中川早織記者が報告した。

中川記者「更年期障害は、閉経前後に女性ホルモンのエストロゲンが急激に減ることにより、心や体に重い不調が出ることを言います。かつては子育てがひと段落して自分の体とゆっくり向き合う時期でしたが、今は、出産・育児が遅くなり、親の介護、さらに仕事が忙しくなる時期と重なり、より深刻な状況に陥るケースが増えているんです」

   番組では、忙しさの中で体の不調の原因が更年期だと気づかず、数年間苦しみ続けた女性を紹介した。森永ゆみさん(53)だ。看護師として働きながら4人の子どもを育ててきた。48歳のある日、突然めまいに襲われ、おう吐した。

森永さん「グラグラッときて、1人で歩けない状態になりました。主人と息子に抱えてもらい病院に行きました」

   脳卒中を疑い救急外来へ。精密検査を受けたが、異常なし。「めまい」の症状から耳鼻科の受診を勧められたが、異常は見つからなかった。その後もさまざまな症状が出た。食欲不振になり内科へ。股関節が痛くなり整形外科へ。両手が痛くなりリウマチ内科へ。しかし、いずれの診療科でも「異常なし」と言われ、森永さんは途方にくれた。

森永さん「この症状は何なの、私は調子悪いのよって。異常がないので、お薬も出ない。どうしたらいいのって、悩みました」
夫の健司さん「症状に苦しんでいた頃の妻は、別人のようでした。仕事から帰ってくると、地べたにバーッと寝ている。急に怒り出して、娘と台所で殴り合いのケンカをするのです」

身体的・精神的な症状が50種類もある

   原因が分かったのは、症状が現れてから2年半後。健康診断のため、たまたま婦人科を受診した。血液検査をすると、70以上あると安定する女性ホルモンのエストロゲンの値がゼロだった。「更年期障害」だと診断された。

森永さん「不調の原因がすべて女性ホルモンによるものだとは、思いもしませんでした。まったくノーマークでした。お産の時のトラブルもなく、つわりの経験もなかったので、婦人科系の病気は大丈夫という変な思い込みがありました。看護師なのに、うかつでした」

   家族まで巻き込んで苦しめた更年期障害だが、診断後、女性ホルモンを補う治療を始めると、つらかった症状がウソのように改善した。

森永さん「水やりを忘れたお花が、水をもらって起き上がってくる感じ。中からじわ~っと元気が涌いてくる感じです」

   番組では専門医が指摘する更年期症状を紹介した。ざっと50近くある。女性の身体的・精神的な不調のほとんどを網羅しているといっていいだろう。

   【脳と頭】不眠・不安感・パニック感・イライラ感・ふわふわ感・頭痛・頭重・めまい・耳鳴り・物忘れ・集中力低下・疲労感・無気力・のぼせ・ほてり・発汗・口のかわき・のどのつかえ

   【上半身】胃もたれ・食欲不振・吐き気・動悸・息切れ・息苦しさ・腰痛

   【下半身】生理不順・膣炎・性交痛・トイレが近い・便秘・下痢

   【手足】肩こり・関節痛・筋肉痛・足のしびれ・骨量の減少・手のしびれ・手のこわばり・指のこわばり

   【皮膚と血液】皮膚の乾燥・皮膚のかゆみ・湿疹・粘膜の乾燥・粘膜のかゆみ・血圧不安定・脂質異常

イライラしたら「6秒」数えよう

   「えっ、これも更年期なの?」という症状を2017年2月24日放送のフジテレビ「バイキング その原因Xにあり 女性更年期障害を徹底解説」でも取り上げた。番組では、ゲストにタレントの松本伊代さん(51)と、女優のキムラ緑子さん(55)が登場した。2人に共通しているのは「すぐキレる」ことだ。

松本さん「今まで気にならなかったことで、突然キレることがあります。ホントにつまらないことで子どもを激しく怒っちゃいます」
キムラさん「夫がご飯を食べているだけで激怒したことがあります」

   婦人科専門の浜松町ハマサイトクリニックの吉形玲美医師は、「瞬発的に激怒する」「周囲の目が気にならなくなり、公共の場でも怒鳴る」といった行動が更年期障害のイライラの特徴だと指摘した。そして、イライラを抑える方法として「アンガーマネジメント」(怒りの制御)を紹介した。

吉形医師「心理学的に、カッとなった時の怒りのピークは6秒間といわれています。イライラを感じた時には、1・2・3......と、6秒数えると落ち着いてきますよ」
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