2024年 5月 7日 (火)

瞑想やヨガがストレス炎上を抑制 遺伝子レベルでの作用を解明

ストレス受容時と正反対の働き

   ヒトはストレスにさらされると、急性ストレス反応を促す交感神経系が刺激され、それにより、免疫反応を担う「NF-kB」と呼ばれる分子の生産が高まる。NF-kBはストレスを処理するため遺伝子を起動してサイトカインと呼ばれるたんぱく質を分泌。サイトカインによるストレス処理で細胞レベルで炎症が引き起こされる。ストレス受容が長引き、その処理が続くと炎症が重大化し、ひいてはがんのリスクを導き、エイジングを早めたり抑うつ症状を招くもとになるという。

   今回の研究で判明したところによると、MBIを行っている人たちは、心身の療法効果で、ストレス受容時と反対の反応を示していた。つまり、NF-kBやサイトカインは減少し炎症を誘発する遺伝子発現のパターンが逆転。ストレスが原因となる疾患のリスクが減っていたのだ。

   論文は、今日の社会ではストレスが負担になっており、そうした状況下で、炎症誘発性の遺伝子発現は持続性を持ち、合わせて健康を阻害するリスクが高まっていることを指摘。一方で、MBIなどがストレス社会の現状に変化をもたらす可能性に期待をにじませている。

   研究グループのリーダーであるコベントリー大のイバナ・ビュリック氏は、MBIなどにより、細胞内に「生活向上」のための情報を刷り込むことなどを呼び掛けている。

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