2024年 4月 27日 (土)

加計問題は「朝日新聞のフェイク(ニュース)」 夏野剛氏が指摘したメディアの「マインド」

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   加計問題は「朝日新聞のフェイクニュース」――。実業家で慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏(52)が、ニコニコ生放送の政治討論番組で、こんな持論を展開した。

   夏野氏は2017年8月3日深夜にニコニコ生放送で中継された「安倍離れ?内閣改造について言いたい事を言う生放送」に出演。これは、夏野氏や津田大介氏ら4人の識者が、酒を飲みながら自由奔放に議論を交わす討論番組だ。

  • 夏野剛氏の主張に賛否(2016年撮影)
    夏野剛氏の主張に賛否(2016年撮影)
  • 加計問題をめぐり夏野氏と議論を交わした津田大介氏(2012年撮影)
    加計問題をめぐり夏野氏と議論を交わした津田大介氏(2012年撮影)
  • 夏野剛氏の主張に賛否(2016年撮影)
  • 加計問題をめぐり夏野氏と議論を交わした津田大介氏(2012年撮影)

「犯罪性ゼロなんですよ」

   番組冒頭、夏野氏は「そもそも、皆さんは加計の問題をどう見るか。これはね、僕はねつ造の問題だと思います」と切り出した。これに津田氏が「フェイクニュースだと?」と返すと、夏野氏は、

「そう、フェイクニュースですよ。朝日新聞のフェイクです。検察が動いていないから。だって、立件できないからコレは」

と断言。続けて、「対価が動いてない。忖度みたいなことを言ってるけど、忖度って結局『なんかそうかもしれないなぁ...』と思って動いてるだけだから、犯罪性ゼロなんですよ」とコメントした。

   こうした夏野氏の主張に対し、津田氏は「僕も違法性はないと思う一方で、倫理とか説明とか色んなプロセスに問題があったじゃないですか」と指摘。その上で、

「あえて反論するわけじゃないですけど、朝日新聞が作ったフェイクニュースだったら、読売、産経は否定するわけじゃないですか。部数はあっち(編注・読売を指すとみられる)の方が出ているんだから、ただ朝日が失墜して終わりじゃないんですか?」

と疑問を呈した。

   津田氏の疑問に対し、夏野氏は「違う、違う。僕もテレビに出てる人間としてね...」とポツリ。その上で、

「番組のディレクターとかに『加計の問題なんて、全然関係ないじゃないですか』と聞くと、『いや、そうなんですけど。このビックウェーブに乗らなきゃ』って言う」

と明かした。

「まぁマスコミなんてこんなもん」「いい加減なこと言うな」

   実際、夏野氏は「とくダネ!」(フジテレビ系)や「真相報道 バンキシャ!」(日テレ系)などの情報番組にコメンテーターとして出演している。夏野氏の発言を受けて、津田氏は、

「つまり『とくダネ!』のスタッフは、もう(加計問題は)そんなに問題じゃないと思っているけど、やるしかないと。『バンキシャ』もやるしかないと。なるほど、安倍(晋三首相)を降ろすしかないと」

とコメント。これに夏野氏は大きく頷き、「そんなマインドなの。これ、他の新聞社もみんな一緒だよ」と強い語調で訴えた。

   こうした発言の是非をめぐって、ツイッターやネット掲示板では賛否が大きく分かれている。夏野氏の主張に共感したユーザーからは、

「まぁマスコミなんてこんなもん」
「謝る必要がない首相が実利のため謝らざるを得ないワイドショー支配社会は病的です」
「ワイドショーで国がコケたら堪らん」

といった意見が出る一方で、

「疑惑に対して、『問題無い』って強弁するから、疑惑が晴れないんじゃ無いの?マスコミに問題があるかのような物言いは、看過できない」
「どこがフェイクやねん いい加減なこと言うな」
「資料は出さない、説明はしないじゃ、そりゃ信頼されるわけない」

といった否定的な見方も出ていた。

「視聴率に大きく影響を与えるのは高齢者」

   このように、自身の加計問題に関する発言がネット上で議論を呼んだことについて、夏野氏は8月6日に更新したツイッターで反応している。投稿では、「新聞と違ってテレビは視聴率がビジネスモデル的に重要」だと説明した上で、

「テレビ局が何かを誘導していることは基本なく、求めている視聴者に呼応しているというところがすっ飛ばされてる。そして視聴率に大きく影響を与えるのは高齢者。そこを踏まえて炎上してくれ」

とネットユーザーに対して要望していた。

   さらに翌7日昼のツイートでは、テレビ報道は視聴者に「ウケる」話題を優先して取り上げているという先の投稿を補足する形で、

「ワイドショーが世論を形成するのではなく 、権力に批判的な新聞(それは構わない)に触発され、権力者のスキャンダルを真偽と重大性は無視して盲目的に叩く(喜ぶ)リテラシーの低い比較的年齢の高い視聴者(=投票率の高い有権者)に問題があるように思います」

と問題提起している。

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