2024年 5月 7日 (火)

リクルートへ吹く「追い風」とは 市場から熱い期待

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43年5か月ぶりの高水準の有効求人倍率

   6月1日に野村証券が「買い」から「中立」に投資判断を引き下げるなど、2017年の前半までは業績の堅調さは認めつつも年初からの株価上昇のピッチに危うさを感じる向きもあった。しかし、8月10日の4~6月期連結決算発表後、市場の反応は強気に傾いている。大和証券は8月15日、投資判断を5段階中最も高い「1」(買い)のまま維持するとした。「1」は、「今後12か月程度の株価のパフォーマンスが東証株価指数(TOPIX)に比べて15%以上、上回る」を意味し、かなり強気の判断だ。目標株価は2633円から2700円に引き上げた。大和は「全部門順調に推移しており、(経営指標の1つである)EBITDAは会社計画を上回っている」と指摘している。ちなみに、EBITDAとは、ざっくり言うと営業利益に固定資産の減価償却費を足したもの。国によって減価償却の手法が違うため、そうした影響を排除した本来の利益を生む力を測る国際指標とされ、海外事業を大きく展開するリクルートHD自身が重視している。

   8月29日に厚生労働省が発表した、7月の有効求人倍率(全国のハローワークで仕事を探す人1人当たり何件の求人があるかを示す)は、前月より0.01ポイント高い1.52倍。バブル期の最高値1.46倍を上回り、1974年2月以来、43年5か月ぶりの高水準だった。「宅配危機」が伝えられる運輸業のほか、製造業の求人の動きが引き続き強いことなどが背景にある。この人手不足の状況がすぐに緩和する要件は見当たらず、それはリクルートHDにとって追い風に違いない。

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