2024年 4月 25日 (木)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち
ニューヨーク市民が恐れる、銃隠し持つ観光客

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全米で最も銃規制が厳しい州のひとつ

   しかし、リベラルで民主党寄りが圧倒的に多いニューヨーク市で暮らしていると、犯罪の多い地域は別として、アメリカが銃社会であると実感することは意外に少ない。ふだんの会話で、銃が話題にのぼることもほとんどない。

   ニューヨークで生まれ、今もここに住むジェネファー・リード(42)も、「警官が手にする銃以外、見たことは一度もないし、銃声を聞いたこともない」と言い切る。

   今回のような銃乱射事件が起きると、保身のために銃を買う人が増えるといわれるが、ニューヨークに住む友人からそういう話を聞いたこともない。

   サーヴェイモンキー社の興味深い調査結果がある。2016年の大統領選で、全米50州中49州で、家に銃がある人のほとんどがトランプ氏を支持した。一方、48州で、家に銃がない人のほとんどがクリントン氏を支持したという。

   民主党支持者が多いニューヨーク州は、全米でも最も銃規制が厳しい州のひとつだ。ニューヨーク市ではさらに厳しく、一般的に銃の携帯も禁止されている(例外的に、トランプ氏やロバート・デ・ニーロなどの著名人は認められている)。

   都市部では地方に比べ、銃規制が厳しいといわれる。しかし、ニューヨークやシカゴで犯罪に使われる銃のほとんどは、より規制の緩やかな他州から持ち込まれるため、一か所だけ法律を厳しくしてもあまり意味がない。

   鞄の中や服の下など人目に触れないように銃を持ち歩くことは、すべての州で認められている。また、ほとんどの州では、隠すことなく公然と銃を携帯できる(携帯許可が必要な州、公共の場では禁止している州も多い)。とはいえ、権利があるということであり、街中で拳銃を手に歩いている人を見かけることはめったにない。

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