2018年 7月 18日 (水)

仰向けは危険!正しい睡眠法は横向き
睡眠不足ががん・認知症・心臓病に 

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【健康カプセル ゲンキの時間】(TBS系)2017年10月29日放送
大病招く悪睡眠! 日常生活に注意

   日本人の睡眠時間は平均7時間43分、世界でワースト2だという。睡眠不足になると、がんや心臓病など命に関わる病気になる危険性が高まることがわかってきた。

   どうしたらしっかり眠ることができ、睡眠の質を高めることができるか。日本人に一番多い睡眠時の姿勢の「仰向け」がアブナイなど、「間違いだらけの睡眠法」を番組スタッフの日常生活の検証から正す。

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心地よく眠りに入る夕食は「鍋」だった

   番組の冒頭、恒例の健康クイズが出された。「質の良い睡眠に導いてくれる夕食のメニューは?」。「A:鍋」「B:天ぷら」「C:刺身の盛り合わせ」。正解は「A:鍋」だ。体温が低くなるとカラダは眠くなる。温かい食べ物で上がった体温が就寝前に下がることで、眠気が訪れる。ただし、寝る直前に食べると体温がまだ高いので、就寝3時間前までに食事を終えることが大切。

   番組では睡眠不足の悩みを持つ40~50代男性、田中さん・加藤さん・石橋さんに活動量計をつけ、普段通りに生活してもらった。活動量計を装着すると、センサーが動きを察知し、就寝時間や寝返りの回数まで記録できる。田中さんのこの日の睡眠時間は5時間30分(入眠:午前0時56分、起床:午前6時26分)。データから大きな寝返りが多く、眠りが浅い。5時間半の睡眠中に合計1時間以上覚醒(実質的に目覚めている状態)していた。

   「これはよくないですね」と、慶応義塾大学医学部の遠藤拓郎特任教授がこう解説した。

遠藤教授「睡眠時間が短いと、まずがんの発症率が高くなります。体にはがん細胞から身を守る免疫機能が備わっていますが、睡眠不足になるとこの機能が低下し、がん細胞が活性化してしまう。睡眠時間が6時間未満の人は7~8時間の人と比べ前立腺がんの発症率が1.34倍、乳がん発症率が1.62倍も高いデータがあります」

   さらに、睡眠が悪いとアルツハイマー型認知症になりやすいという。アルツハイマー型認知症は脳が活動する際に発生する老廃物「アミロイドβ」が神経細胞を傷つけることで起こる。アミロイドβは眠っている間に脳外へ排出されるが、睡眠が十分に取れていないとアミロイドβが蓄積するのだ。睡眠不足はその他にも高血圧や肥満、心臓病、うつなどの様々なリスクを上昇させる。文字どおり「寝不足は万病の元」なのだ。

朝日をしっかり浴びると、夜に睡眠ホルモンが分泌

   田中さんの睡眠の仕方に問題点があることわかった。自宅でパソコン作業をする仕事の田中さんは、昼ごろまでほとんど外に出ない。朝日を浴びないのだ。

遠藤教授「午前10時までに日光をあびると、夜にメラトニンという睡眠を促すホルモンがしっかり分泌されます。窓から差し込む朝日でも効果がありますから、カーテンをあけましょう。メラトニンはバナナや大豆食品、乳製品にも含まれていますよ」

   一方、加藤さんの睡眠の質が悪い原因は、カラスの行水のようにパパッと短時間で出てしまう入浴時間の短さにあった。入浴は眠りに大切だ。眠る1時間前に38~40度のぬるめの湯に10分以上かけてゆっくり入るのがいいと遠藤教授はアドバイスした。

遠藤教授「冒頭のクイズでも指摘しましたが、カラダは体温が下がり始めた時に眠気が訪れます。そのためには寝る1時間前がいいタイミングです」

   また、加藤さんは夕方によく昼寝をし、夜寝る前に酒を飲み、布団の中でスマホを見ていた。睡眠に悪いことだらけだ。

遠藤教授「午後3時以降の昼寝は、夜間の睡眠の妨げになります。15分程度の仮眠がいいです。睡眠のさまたげになるのはアルコール。寝酒をした日としてない日を比較。アルコールは寝つきがよくなる半面、眠りが浅くなり、睡眠の質が大幅にさがります。眠る直前のスマホは絶対にいけません。ブルーライトが睡眠を促すホルモンのメラトニンを抑制するばかりか、スマホで気持ちが高ぶると、覚醒するホルモンのドーパミンを分泌させてしまいます」

   ところで、睡眠が足りてない時は休日にたっぷり眠るのはいいことだろうか。遠藤教授「とてもよいことです」と断りながらこう語った。

遠藤教授は「かといって、日曜日に昼過ぎまで眠ると、その夜眠れなくなります。日曜日こそ朝早く起きて、運動などでカラダを動かし、その晩に早く眠るのがいい方法です」

「抱き枕」を使って横向きに寝るのがベスト

   石橋さんの睡眠の質の悪さは寝相にあることがわかった。自宅の寝室に取り付けたカメラには、仰向けに寝てゴーゴーいびきをかく姿が映っている。寝ている最中はほとんど動かず、寝返りもうたない。石橋さんは、朝起きると頭や肩が痛いという。

遠藤教授「睡眠時無呼吸症候群になっている可能性があります。実は、仰向けに寝るのはあまり健康によくないのです。寝相が悪くなります。顎が落ちて、気道を閉塞し、無呼吸になりやすいのです。頭痛は、無呼吸による症状の可能性があります。無呼吸症候群が重症化すると、脳梗塞や動脈硬化、心筋梗塞などを引き起こす原因になります」

   人間はもともと自然な立ち姿が最もカラダに負担がかからない姿勢だと遠藤教授はいう。その立ち姿のまま横にした形が理想的な睡眠時の姿勢だ。仰向けに寝ると、枕の高さがある分、顎が下がり、気道を圧迫する姿勢になりやすい。つまり、枕の高さを適正に保ち、横向きに寝ると、ちょうど自然な立ち姿の状態で眠る理想形に近くなるわけだ。

遠藤教授「石橋さんの対処法としては、抱き枕を使うことで仰向けの時間を減らして、横向きの時間を長くすることをオススメします」
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