2024年 4月 26日 (金)

『エロマンガ表現史』研究書なのに有害図書?北海道指定に識者「行き過ぎ」

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「取り上げる側まで萎縮し、自主規制が進みかねない」

   前参院議員で、漫画・アニメなどのサブカルチャー、表現規制をめぐる問題に詳しい山田太郎氏に4月12日、J-CASTニュースは見解を求めた。

   「私も読みましたが、本書は表現の変遷を淡々と取り上げたもの。直接的なエロやグロ、暴力などを表現したものではなく、それを研究・引用している書物まで指定されるのは、行き過ぎではないかと感じる」

   こうした間接的に「エロ」に触れた作品や催しが規制されるケースは、すでにこの件以外にも出ているといい、規制に具体的な「線引き」がない現状でこうした事例が続くと、「表現する側のみならず、取り上げる側まで萎縮し、自主規制が進みかねない」と山田氏は懸念を示す。

   刊行元の太田出版は、J-CASTニュースの取材に対し、以下のようなコメントを公表した。

   「『エロマンガ表現史』の企画意図は『漫画における身体の記号的表現の進化史研究』にあり、『エロマンガ』はそのために外せないどころか、最も重要な領域です。同書では起源のひとつとしての春画を含め多数の作品図版を引用の範囲で掲載していますが、視覚的表現の解説である以上、これらも不可欠です。それが『青少年の健全な育成を害する』かどうかは読まれた方の判断に委ねるしかありませんが、本の刊行目的はあくまで上述の歴史研究であり、したがって出版社側から流通範囲の自粛や制限をする必要はないと考えます」

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