茶髪のヘビメタ誌編集長が「歌丸さん」解説 実は落語評論家の「別の顔」

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   朝のワイドショー「スッキリ」(日本テレビ系)で、落語評論家として登場した人物がインターネット上で話題になっている。

   2018年7月2日に亡くなった落語家の桂歌丸さんを取り上げた際に登場した落語評論家が、落語と全く関係のない雑誌の編集長だというのだ。

  • 広瀬さんが出演した2014年の落語会のフライヤー
    広瀬さんが出演した2014年の落語会のフライヤー
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「巧みな女性描写」が魅力

   話題となったのは7月3日に放送された「スッキリ」での一幕。過去の「笑点」の映像を交えて歌丸さんの訃報を伝えた。その中で、晩年の歌丸さんが「古典落語の復活」に取り組み、とりわけ江戸時代末期から明治時代に活躍した落語家・三遊亭圓朝さんの作品に力を入れていたと紹介し、そこで登場したのが、「落語評論家」の広瀬和生さんだ。

   茶色のロングヘアーで、ボタンシャツを着用した広瀬さんは、歌丸さんが笑点で人気があるにも関わらず、さらにレパートリーを増やそうとする姿勢が尊敬できると語ったほか、歌丸さんの落語の魅力として「巧みな女性描写」を挙げていた。

   順当な解説だったのだが、ツイッター上では、

「落語評論家という肩書きの人物がどこからどう見ても某HM/HR雑誌編集長だったw」

と、広瀬さんのもう一つの肩書きに注目が集まった。

   実際に、ハードロック・ヘビーメタル専門誌「BURRN!」編集長も、同じ名前の広瀬和生さんという人物が務めている。とはいえ、スッキリで紹介された落語評論家とハードロック・ヘビーメタル専門誌が同一人物なのか。

   ビクター公式サイト情報によると、落語DVD「吟撰 ビクター落語会 其の壱」の商品説明ページにある広瀬さんのプロフィールには「1987年『BURRN!』編集部に入社。1993年から同誌編集長を務める。本業とは関係なく、30年来の落語ファン」と記載があった。これ以外にも広瀬さんの落語関係の著書などで同様のプロフィールが書かれている。

   「BURRN!」は1984年に創刊され、「ヴァン・ヘイレン」や「デフ・レパード」など海外のハードロック・ヘビーメタルバンドやミュージシャンのアルバムのレビューやライブのレポート、インタビュー企画やコラムなどを掲載している。

   また、「ラウドネス」や「サブラベルズ」といった日本のアーティストを取り上げる「BURRN!JAPAN」も刊行している。

   広瀬さんは93年から2代目編集長を務めており、紙面の編集のみならず、BURRN!が行うトークセッションへの出演やBURRN!初代編集長の酒井康さんのラジオ番組「Heavy Metal Syndicate」(JFN系列)の出演など表立った活動も行っている。

   BURRN!の編集長としてのイメージか強いためか、ツイッターでは、

「そんな肩書きもあったってことを今知りました」
「バーンの編集長が落語評論家とは知らんかった」

といった反応が寄せられていた。

「年間350回以上の落語会、1500席以上の高座に生で接している」

   BURRN!の編集長のもう一つの顔である、落語評論家としての広瀬和生さんはどういう人物なのか。

   広瀬さん個人が著者となっている落語関係の本は少なくとも15冊が出されている。

   執筆以外でも、東京・世田谷の成城ホールなどで行われている落語会「新ニッポンの話芸」のプロデュースも行っている。

   広瀬さんがインターネットで記事を執筆した際のプロフィールには、

「ここ数年は、年間350回以上の落語会、1500席以上の高座に生で接している」

と記載している。

   このプロフィール欄が本当であれば1年の大半を落語に費やしていることになり、BURRN!の編集長の仕事をいつやっているのか疑問になるほど落語に情熱を傾けている。

   ツイッター上では、驚く声がある一方で、広瀬さんの落語愛を知る人からの反応もあった。

「あの落語評論家の方メタルより落語が好きともっぱらの評判ですよ」
「落語評論家...ついにそっちに...」
「ホント落語会でよく見かけます。会場で落語本買ってサイン貰ったことありますよ」

   さらに、広瀬さんがBURRN!の編集長をやめて落語評論家に転身したと勘違いした人も現れていた。

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