2024年 5月 5日 (日)

塚原千恵子はいかに「女帝」になり得たか 権力握った決定的瞬間

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息子に「帝国」引き継ぎ図るが...

   直也氏がメディアから注目を集めたのは1996年アトランタ五輪。「月面宙返り」の父・光男氏を知る世代からはもちろん、イケメンの直也氏に若い女性も注目した。

   男子体操界に新星!!

   塚原二世が体操界初の親子金メダルへ!!

   メディアはこぞって盛り立てた。結果こそメダルに届かなかったが、この時点で塚原二世は世間に認知される存在となった。

   アトランタ五輪に続いて2000年シドニー五輪にも出場した直也氏だが、ここでも結果は残せなかった。全日本選手権5連覇を成し遂げ、周囲からのメダルへの期待が大きかっただけに、本人はもちろん塚原夫妻の落胆ぶりは相当なものだった。

   その4年後のアテネ五輪で塚原ファミリーの悲願は成就した。直也氏が団体総合で金メダルを獲得。日本体操界に1984年ロサンゼルス五輪以来の金メダルをもたらし、体操界初となる親子での金メダル獲得となった。塚原ファミリーの絶頂期ともいえよう。五輪後に直也氏は紫綬褒章を受章。2009年には光男氏も同章を受章した。

   前出の関係者は言う。

「直也君の金メダルは大きかった。女子での実績に加え、男子の金メダリストを育てたわけですから。しかも当時の体操界はオリンピックでメダルを取れず、長い低迷期だった。その中での金メダル。しかも話題性は十分ですから。体操界への貢献度はこれ以上ないものだった」

   直也氏の金メダル獲得は、塚原夫妻の協会内での立場を絶対的なものとした。「女帝」誕生の瞬間でもあった。

   直也氏は2016年の引退後、両親の経営する「朝日生命体操クラブ」の総監督に就任。「帝国」の次なる指導者として順調に歩んでいた矢先の騒動だった。

   パワハラ騒動は現在、第三者委員会の報告待ちの状態。「女帝」に代わって盛んにメディアに露出している光男氏は「全部うそ」から「謝罪」への見事な宙返りを見せたが、「帝国」崩壊の足音は背後まで迫りつつある。

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