2024年 4月 20日 (土)

貴乃花親方の廃業で浮き彫り 歴代横綱を退職に追い込んだ日本相撲協会の体質

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一門制度が絶対的な存在

   近年、元横綱の協会離れが目立つようになった。平成になって旭富士をはじめとし10人が横綱に昇進した。現役の白鵬、鶴竜、稀勢の里を除く7人が引退しているが、協会に残っているのは、旭富士と武蔵丸の2人だけ。平成に入ってから引退した横綱7人中5人が協会を去っている。

   朝青龍と日馬富士に関しては、それぞれ暴行事件を起こして半ば強制的に引退に追い込まれたが、曙、若乃花、貴乃花親方は「自主的」に退職の道を選択している。

   引退してから2年間、部屋付きの親方として協会に残った曙は、親方株が入手のメドが立たず、将来の人生設計に不安を覚えたという。これに加え、協会の古い制度に疑問を抱き、格闘家への転向を決意した。

   若乃花は協会よりも芸能界を選択。当時、貴乃花親方との不仲が表面化していたこともあったが、依然として古い体質がはびこる協会よりも芸能界の方が魅力的だったのだろう。

   そして、今回の貴乃花親方である。この日の会見で明らかになった協会の閉鎖的な体質。これこそが貴乃花親方を退職へと追い込んだといっても過言ではないだろう。

「角界には、今回の貴乃花親方の退職届の一因となった一門制度が絶対的な存在としてある。各派閥に分かれていて、ほとんどの親方は何らかの派閥に属している。角界は厳然たる縦社会で、いくら元横綱だといっても派閥の中で出世しなければ協会の要職につくことが出来ません。すべて身内で完結してしまう閉鎖的とも言える体質ですから、曙や若乃花はそんな古い体質に嫌気がさして協会を去ったのでしょう。今日の会見でのコメントを聞く限り、貴乃花親方も、協会の体質に我慢出来なかったのでしょう」

   以上のように全国スポーツ紙のデスクが指摘するように、元横綱が協会を去っていく大きな要因にあるのは、協会の体質にあるのかもしれない。

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