2019年 5月 24日 (金)

木製ストローは、プラごみ問題の救世主となるか 他の代替品に勝るメリット

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   海洋汚染の原因になるとされるプラスチックごみ。その削減のため、やり玉に挙げられているのが使い捨てストローだ。世界的に廃止の動きが進む中、日本でも取り組みが急務となっている。

   そんな中で注目を集めるのが、国内の企業が進める「木製ストロー」の導入だ。果たしてその特徴とは。

  • こちらが木製ストロー。アキュラホームのプレスリリースより
    こちらが木製ストロー。アキュラホームのプレスリリースより

間伐材を使って一石二鳥

   今回の取り組みは、木造注文住宅メーカーの「アキュラホーム」(東京都新宿区)と「ザ・キャピトルホテル東急」(東京都千代田区)によるもの。間伐材など国産材を利用した木製ストローを開発し、2019年1月16日から同ホテルで試験導入する。両社によると、木製のストローを量産し、ホテルなど商業施設で導入するのは世界で初めてという。

   この木製ストローは、アキュラホームが木造建築の技術を生かして開発。同ホテルは3階のラウンジ「ORIGAMI」で木製ストローの提供を開始し、4月までに館内すべてのレストランとバーでプラスチック製ストローの廃止を目指すという。

   森林保全のために必要な間引き(間伐)。そこで生じる間伐材の再利用は、これまた大きな課題になってきた。アキュラホームはその間伐材を厚さ約0.15ミリにスライスし、管状に巻き上げてストローにした。手に取ると、カンナで削った薄い木片をストローにした印象で、明らかにプラスチック製と質感が違う。

   木製ストローは、環境ジャーナリストの竹田有里氏が2018年7月の西日本豪雨の被災地を取材した際、「甚大な被害の要因の一つは間伐など適切な森林管理が行なわれていないこと。間伐材の用途は限られるが、木材ストローを広めることで災害防止など持続的な森林経営の一助になる」と考えたのがきっかけという。

紙製ストローと比べた強みと弱み

   プラスチック製ストローは「スターバックス」や「マクドナルド」、「すかいらーくホールディングス」などが廃止する方針を明らかにしている。プラスチックの代替としては紙製ストローが注目されているが、こちらは飲み物の中でふやけやすいのが難点だ。

   木製ストローは液体に長時間つけてもふやけない。気になるのは「木の香り」だが、こちらは無臭にすることも可能で、逆に香りを残すこともできるという。

   課題はコストで、プラスチック製が1本当たり0.5円程度、紙製が数円程度に対し、木製は数十円程度かかる。現時点では割高だ。とはいえ、プラスチックに比べれば高級感があり、話題性もある。同ホテルでは年間8万本のストローを使うといい、他の大手ホテルや高級レストランなどでも木製ストローが普及すれば、将来的にコストダウンが可能という。

   林野庁によると、間伐は森林の育成に必要だが、これまで間伐材の有効活用が課題だった。木製ストローは使い捨てが前提だが、間伐材を利用することで、森林保全と環境保護に一役買いそうだ。

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