2020年 2月 24日 (月)

米国の「逆イールド」は、なぜこうも恐れられるのか 景気後退への「警戒警報」と呼ばれる理由

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過去に起きた「逆イールド」では...

   実際、歴史的に逆イールドが発生すると、高い確率で景気後退が訪れている。米ITバブルやリーマン・ショック前の2000年や2005~2007年も逆イールドが起きた。逆イールドになってから平均18カ月程度後に景気が後退しているというデータもあり、米大手銀の最近の市場調査で、投資家の3分の1が「1年以内の景気後退」を予測しているという。

   ちなみに日本では日銀が長短金利操作で短期金利をマイナス0.1%、長期金利を0%程度におさえる政策を実施しているが、このコントロールの対象でない残存期間が5~7年の国債が買われ、2018年末に2年債と7年債で逆イールドが起き、今年に入って2年債と5年債の利回りも逆転している。ただ、日銀の異次元緩和に伴う国債の大量購入により需給が逼迫していることが主因で、米国のような景気後退の兆しという見方は少ないようだ。

   いずれにせよ、今後の見通しは、ここにきて一段と不透明感を増している。米中貿易戦争は23日に中国が米国からの年間輸入額750億ドル(約8兆円)分に5~10%の追加関税をかけると発表、米トランプ大統領は、即座に、中国からの輸入額2500億ドル分に課している制裁関税を25%から30%に引き上げると発表。逆イールド後、やや持ち直したダウ工業株はこのフイ、623ドル安で引けた。この日の債券市場でも、収まっていた逆イールドが再び発生した。

   米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は7月に利下げに続き9月にも追加利下げを実施することを示唆しているが、貿易摩擦による景気の減速に金融政策で対応するのは限界があるとも発言しており、トランプ大統領は23日、「本人が辞任を望むのなら、止めない」と述べ、自身が要求する大胆な利下げに応じないパウエル議長に不満をあらわにしている。

   貿易戦争と金融政策、さらにFRB議長の人事まで絡んで、米国経済と世界経済の視界は簡単に開けそうにない。

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