2019年 10月 22日 (火)

韓国KBSの続報はないが... タンザニア「独島コイン」騒動の顛末

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   島根県の竹島について韓国側が主張している名称「独島」を「韓国の土地」だと明記した記念硬貨の真贋をめぐり、波紋が広がっている。

   記念硬貨はアフリカ・タンザニアで発行され、公共放送のKBSが「厳然たる法定通貨」だと報じたのに対して、タンザニア政府は日本政府の問い合わせに対して硬貨の発行を否定。タンザニアの中央銀行も「事実無根」だとする声明を出した。当のKBSは9月20日正午の時点でも、タンザニア側の反応を受けた続報を出さず、「ダンマリ」の状態だ。

  • KBSニュースが伝えた「竹島記念硬貨」が波紋を広げている(写真はKBSテレビから)
    KBSニュースが伝えた「竹島記念硬貨」が波紋を広げている(写真はKBSテレビから)

「額面も表記されている厳然たる法定通貨」

   発端となったのは9月14日の夜のニュースだ。アナウンサーが

「日韓対立が本格化した7月、『独島は韓国の地』と刻まれた記念硬貨が発売されたが、この記念硬貨を発行したのは韓国ではない」

と読み上げたのに続いて、問題の硬貨が映し出された。片面には「DOKTO 186,5m THE LAND OF KOREA 2019」の文字とともに竹島の絵、もう片面にはタンザニアの国章とともに「TANZANIA 3000 SHILLINGS」の文字が確認できる。3000タンザニア・シリングは、日本円では140円程度だ。VTRでは、

「額面も表記されている厳然たる法定通貨。ところが、この硬貨を発行した国は、驚くべきことに韓国ではなく、タンザニアなのだ」

というナレーションとともに、タンザニアで硬貨が発行されたことに驚く街の声を紹介。

   さらにナレーションは

「海外の一部の中央銀行では、収益事業の一環として様々なテーマの記念硬貨を発行する場合がしばしばある、というのが業界の説明だ」

などと続き、ウガンダでは竹島の記念硬貨を発行したことがあるが、韓国は発行したことがないことを紹介。日本が先に「竹島硬貨」を発行すれば国際世論で劣勢になりかねないとして

「独島記念硬貨発行を積極的に検討する必要がある」

と訴える硬貨コレクターの声を伝え、ナレーションは

「記念硬貨発行基準が厳しすぎるという指摘に、2012年にこれを緩和する方向の法改正まで行われた。独島記念硬貨が他の国で発行され、韓国で売れる皮肉は続いている」

と結んだ。

「うわさは悪意を持って流された、事実無根のもの」

   疑問は報道の直後から浮上した。菅義偉官房長官は9月17日午前の会見で、

「在タンザニア日本大使館から直ちにタンザニア外務省に事実関係を確認したところ、先方からは、中央銀行含めタンザニア政府としてそのような記念コインを発行した事実はない、このように回答があった」

として事実関係を否定。タンザニア銀行も9月18日付で

「ソーシャルメディアで、2019年7月にタンザニア銀行が表側に独島、裏側にタンザニアの紋章を描いた3000シリングの記念硬貨を発行したという噂が流れている。タンザニア銀行としては、こういったうわさは悪意を持って流された、事実無根のものであるという点を明確にしておきたい。さらに、こういった硬貨を製造する会社とは一切契約を結んでいない」

などとする声明をウェブサイトに掲載した。

クック諸島からも「THE LAND OF KOREA」記念硬貨

   問題の硬貨は、韓国のメダル販売業者「豊山華東洋行」が販売。9月18日に聯合ニュースが伝えたところによると、同社は

「欧州メーカーが企画・制作したもので、タンザニア中央銀行の承認を受けて発行されたもの」

だと主張し、同社関係者は

「民間業者が製作した記念硬貨は、発行手続きが煩雑でない小さな国で承認を受けて発行されている場合が多い」
「このような国の中央銀行は、収益事業の一環として、記念硬貨発行の承認をしてくれる」

などと説明したという。

   「豊山華東洋行」のウェブサイトでは、問題となった「独島硬貨」のページはすでに削除されているが、他にも「THE LAND OF KOREA」をうたった硬貨が2種類掲載されている。済州島の漢拏山(ハルラ)山と中朝国境の白頭山が描かれており、クック諸島の25ドル硬貨だと表記されている。

   硬貨の発行業者とタンザニア政府との意思疎通の問題があった可能性もあり、聯合ニュースによると「この問題と関連して、タンザニア側に正確な事実関係を確認中」(韓国外務省関係者)だという。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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