2021年 6月 13日 (日)

「同人誌印刷所」の窮地は、日本の「同人文化」の危機だ 業界組合・イベント主催が語る「生態系」

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イベント主催から見た同人誌印刷所の存在

   さらに岡田理事長は、

「同人誌特有の理解(著作権、成人表現)や直接搬入、預かり在庫などのサポート体制も一般の印刷会社にはない部分」

と、同人文化への理解も強みだと述べた。出版に関する専門知識がなくとも、多くの人が個人で趣味の範囲で本を作成できるのは、こうした印刷所の存在によるものである。

   コミックシティを主催する赤ブーブー通信社の赤桐弦副代表は、印刷所と即売会の関係を生態系サイクルにたとえ、こう語る。

「それぞれの存在については、繋がり、同人誌の生態系のサイクルの中で考えています。サークルさんの創作活動を最初とした場合、そこでは『苦悩』や『葛藤』『ひらめき』など、ある意味神秘的な過程を経て『原稿』へと成長していきます。次に、その原稿は『印刷』という工程を通過して社会性を帯び『同人誌(作品)』となります。その同人誌は、社会の一つである即売会における頒布を通して、経済的な相互補完と同時に創作活動のための種子を振りまき、次の創作活動を刺激します。この流れ、生態系のサイクルの中でお互いを尊重し大切にしあえればいいなと思っています」

   コミケの準備会も、同人誌印刷所が、同人誌の世界のインフラを支える大切な仲間だという見方を示した。

「コミックマーケットは、マンガ・アニメ・ゲーム及びその周辺ジャンルの自費出版物(同人誌)の展示即売会です。1回のコミケットで、約1000万冊の同人誌等が搬入され、約800万冊が頒布されます。近年はCDその他のメディアや様々なグッズ・アクセサリなど多様な表現が増えてきましたが、コミックマーケットの根幹を担っているのは、紙の同人誌であることに変わりはありません。こうした同人誌を、印刷・製本する同人誌印刷会社は、日本全国にあり、コミックマーケットへの直接搬入を行う同人誌印刷会社だけで約100社となります。同人誌即売会と同人誌印刷会社は、ともに同人誌の世界のインフラを支える大切な仲間だと考えています」

   しかし、そんな同人誌印刷所が深刻な危機に瀕している。

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