2020年 10月 25日 (日)

「ドローンでお届け」が日本でも当たり前に? 実験が次々成功、残る課題は...

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   取扱量が2018年度に約43億個となり、増える一方の宅配便が物流システムに負荷をかけ続ける中、期待されているのが小型無人機・ドローンによる配送だ。楽天は、2021年にも物流費が高い山岳などでドローンによる宅配サービスを始める。人が住む場所でも、産学官による実験が過疎地から進んでいる。私たちの生活圏で宅配便を積んだドローンが飛び交う日はもうすぐなのか。

   新型コロナウイルスの感染防止の観点からも、人との接触が避けられるドローン配送は注目されている。アメリカなど一部の国ではすでにドローンによる無人配送が実用化されている。

  • 人や車の代わりにドローンが配送してくれる時代はもうすぐだ(写真はイメージ)
    人や車の代わりにドローンが配送してくれる時代はもうすぐだ(写真はイメージ)
  • 人や車の代わりにドローンが配送してくれる時代はもうすぐだ(写真はイメージ)

山道を徒歩なら7時間、ドローンならわずか15分

   北アルプスの「白馬三山」の主峰・白馬岳(2932メートル、長野県白馬村)。「天然の冷蔵庫」と呼ばれる長さ約3キロ、幅約150メートルの「大雪渓」の上空で、ドローンが山頂にある村営宿舎「白馬山荘」に向けて平均時速約40キロで飛行した。

   「白馬村山岳ドローン物流実用化協議会」による実証実験だ。登山口にある山荘から片道5キロ、1600メートルの高度差を、操縦者はドローンを目視外飛行で飛ばした。積載したのは、トラックなどの輸送では振動による傷みが生じがちな桃や梨などの果物約5キロ。実験の結果、傷つけることなく運べた。協議会に参加する楽天によると、高度差が1600メートルもある輸送事例は国内初だという。

白馬岳(長野県白馬村)の頂上に向けて飛行するドローン(楽天提供)
白馬岳(長野県白馬村)の頂上に向けて飛行するドローン(楽天提供)

   これまでは、荷物を背負い、徒歩で約7時間かかっていたが、ドローンでは飛行時間15分で配送できた。霧の中でも無事に飛べたという。「人力」による険しい登山道を通じた歩荷輸送には危険が伴う。またヘリコプターを用いた輸送は高額で、天候にも左右される。こうした荷上げ費用の高いコストは、全国の山小屋の経営を圧迫しているという。

   実験成功を受けて、楽天などは次のようなコメントを出した。

白馬岳の山頂にある山小屋にドローンは桃を傷つけることなく運ぶことができた(楽天提供)
白馬岳の山頂にある山小屋にドローンは桃を傷つけることなく運ぶことができた(楽天提供)
「山岳エリアにおける物流支援は、白馬村のみならず日本各地の山岳エリアで共通する課題を解決する一助となる可能性があり、今後は実証実験で得た知見を全国の山岳エリアでのドローン配送ソリューションの提供拡大に向けて生かしていきます。また、将来的に地元地域の人材が活用・運用できるオペレーション体制の確立と、それに伴う地域雇用の創出を目指します」
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