2024年 4月 25日 (木)

ニコ動「コメント付きシェア」から考える、SNSのキャプチャ文化【ネットメディア時評】

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コロナと令和、それぞれのキャプチャ

   近頃では、ネットニュースの記事をスクリーンショットして、数枚あわせて投稿する例も。かつては文字そのものを引用、またはURLを示す場合が多かったが、スマートフォンの普及でスクショが容易になったことで、見かける回数は増えている。

   SNSでの「切り出し映え」を見込んで、発信者側が工夫を重ねることもある。新型コロナウイルスをめぐっては、東京都・小池百合子知事が「感染拡大要警戒」「ウィズコロナ宣言」「"夜の街"要注意」などと書かれたフリップを掲げる様子が、たびたび中継動画のキャプチャとしてSNS上に投稿されてきた。

   小池氏の場合は短いキャッチフレーズが主だが、7月に東京都医師会が行った会見では、

「東京都医師会 心からのお願い 今すぐに国会を召集し、法改正を。いまが感染拡大を抑えるための、最後のチャンスです」
「特別措置法を改正し、法的拘束力のある休業要請+休業補償 全国のエピセンター化している地域限定で行う」

のように、要旨を簡潔にまとめたフリップが掲げられ、広く拡散された。

   思えば、菅義偉官房長官(当時)が「令和」の書を掲げた時も、コロナ会見同様にキャプチャがSNS上を駆けめぐった。視聴者の反応を伝える「弾幕」と、情報を強化する「フリップ」。発信者は異なるが、新たな文脈を与える意味では、どちらも近い存在と言えるだろう。

(J-CASTニュース副編集長 城戸譲)

【J-CASTネットメディア時評】
いまインターネットでは、なにが起きているのか。直近の出来事や、話題になった記事を、ネットメディアの「中の人」が論評します。

城戸譲 J-CASTニュース副編集長
1988年、東京生まれ。大学でジャーナリズムを学び、2013年ジェイ・キャスト新卒入社。Jタウンネット編集長などを経て、18年10月より現職。「ニュースをもっと身近に」をモットーに、政治経済からエンタメ、生活情報、炎上ネタまで、真面目とオモシロの両面で日々アンテナを張っている。ラジオとインターネットが大好き。(Twitter:@zurukid

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