2021年 9月 27日 (月)

朝日「知事公用車」リストを深読み 広島やっぱりマツダ、岡山の変わり種、大阪はダイハツでもいいのに...

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   全国47都道府県知事の公用車を朝日新聞が調べたところ、最も多かったのは「トヨタアルファード」の19都道府県だった。アルファードの姉妹車「トヨタヴェルファイア」は7府県で、両車を合わせると26都道府県となり、トヨタの大型ミニバンが過半数を占めた。

   かつて知事ら政治家の公用車は「トヨタセンチュリー」や「日産プレジデント」が定番だったが、近年はアルファードやヴェルファイアのような大型のミニバンが人気を呼んでいる。

  • 「センチュリー」騒動をきっかけに注目集めた公用車(Cxprさん撮影、Wikimedia Commonsより)
    「センチュリー」騒動をきっかけに注目集めた公用車(Cxprさん撮影、Wikimedia Commonsより)
  • 「センチュリー」騒動をきっかけに注目集めた公用車(Cxprさん撮影、Wikimedia Commonsより)

アルファードが「定番」なのは...

   ミニバンとは米国発祥の用語で、大型の「フルサイズバン」より小さな1ボックスか2ボックスのワゴンを指す。アルファードやヴェルファイアは居住性が高く、トヨタの中で「レクサス」や「クラウン」と並ぶ高級車であることから、公用車に採用されているようだ。

   都道府県知事の公用車の調査は、朝日新聞が全都道府県に尋ね、10月29日付朝刊で報じた。その47台のデータから公用車を取り巻く変化を読み取ることができる。

   かつて定番だったトヨタセンチュリーは千葉、石川、愛知、兵庫の4県のみで、日産が2010年に生産を終了したプレジデントは皆無だった。

   日産はお膝元の神奈川県が「シーマ」、茨城県が「エルグランド」を使っているだけで、知事公用車に占める地盤沈下は明らかだ。

   47都道府県の知事の公用車をメーカー別に見ると、アルファード、ヴェルファイアはじめ、レクサス、センチュリー、クラウンなど39都道府県がトヨタ車で、全体の8割を占めた。

   少数ながら特筆に値するのは、広島県と山口県がいずれも「マツダCX-8」を使用していることだ。広島県は言うまでもなくマツダの本拠地で、隣接する山口県にも生産工場や試験場がある。広島、山口両県がセダンの「マツダ6」ではなく、SUV(スポーツ用多目的車)のCX-8を採用したのは、時代の流れということだろう。

岡山県の「変わり種」公用車とは?

   都道府県が地元企業に配慮している事例としては、神奈川、広島、山口県以外にもある。埼玉県と熊本県は高級セダン「ホンダレジェンド」を使用している。いずれもホンダの開発拠点や生産工場がある企業城下町だ。このほかホンダは島根県がミニバンの「オデッセイ」を採用している。

   変わり種としては、岡山県の「三菱プラウディア」が挙げられる。岡山県は三菱自動車の生産工場があるので納得がいくが、プラウディアは初代が三菱の自社開発だったものの、2代目は日産フーガのOEMとなり、それも2016年に販売を終了した高級セダンだ。

   プラウディアは三菱グループ専用の高級車とされた「デボネア」の流れをくみ、三菱系企業の社用車向けに少量生産したに過ぎない。そんなプラウディアを今も岡山県が使用しているとは驚きだ。

   都道府県が地域振興の観点から、地元のメーカーを公用車に採用する――というのなら、群馬県はSUBARU(スバル)、静岡県はスズキを選ぶべきだろう。大阪府もダイハツを使用すべきかもしれない。ところが群馬県はトヨタアルファード、静岡県はトヨタレクサス、大阪府はトヨタアルファードとなっている。

政界では「軽乗用車」志向も

   スバルであれば「レガシィB4」、ダイハツであれば「アルティス」というセダンが存在する。ダイハツのアルティスは知名度が低く、町で見かけることはめったにないが、「トヨタカムリ」のOEMで、ダイハツのフラッグシップカーだ。黒塗りなら大阪府の公用車として立派に通用するだろう。

   スズキは2015年まで「キザシ」というセダンを販売していた。スズキが北米や欧州市場に投入したモデルだが、日本での知名度は今一つで、売れ行きもサッパリだった。

   しかし、堂々とした風格のキザシは警察の捜査用車両に採用されたため、知名度が上がった。「キザシを見たら覆面パトカーと思え」という都市伝説が生まれたほどだ。そんなキザシであれば、静岡県知事の公用車でもおかしくなかったのだが。

   朝日新聞によると、知事ではないものの、名古屋市の河村たかし市長は市長公用車をトヨタプリウスから軽乗用車に替えたという。

   近年の軽は、ダイハツタントやスズキスペーシアに代表されるようスペース効率が高く、リアシートの広さなどクラウン顔負けだ。静岡県や大阪府がスズキやダイハツの軽を知事公用車として使っても、よいのではないか。

   事実、自民党国会議員の中には軽を運転手付で東京都内の移動用に使っている例もある。「東京都内の移動には小回りが利き、クラウンなどより使いやすい」と、ある国会議員は語っている。

   都道府県知事に限らないが、政治家の公用車は時代とともに見直されてよい。トヨタアルファードに次ぐ公用車のトレンドは何になるのだろうか。

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