2024年2月16日に行われた早稲田大学の一般入試で、カンニングのためにメガネ型の通信機能付きカメラ「スマートグラス」を使ったとして、東京都内の私立高校3年の男子生徒(18)が警視庁に書類送検されると報じられたことが話題になっている。
カンニングに悪用された「スマートグラス」だが、取材してみると、意外な使われ方をしていることが見えてきた。
一見すると単なる「黒縁のメガネ型」だが...
「スマートグラスは、黒縁のメガネ型でした。これを着けた受験生が席に座っても大丈夫だったのですから、大学職員の方も受験生がかけているのが分からなかったのでしょう」
警視庁の戸塚署では2024年5月15日、J-CASTニュースの取材に対し、こう話した。
かなり普通のメガネに似ており、「よく見れば、フレームにカメラのレンズが付いていると分かるほどでした」と同署では説明した。
各社の報道によると、スマートグラスを使った男子生徒は、創造理工学部の化学などの試験で問題用紙を撮影し、その場で手元のスマートフォンに転送した。そして、スマホを使って、事前に依頼していた複数人にX上で解答を求め、その解答を書き込んでいたとされている。早大の入試業務を妨害した偽計業務妨害の疑いで、戸塚署が16日にも男子生徒を書類送検する方針だ。
不正に気付いた解答者の1人が2月16日に早大に通報して、この事件が発覚したという。同21日に商学部の試験にこの男子生徒が来て、職員がスマートグラスだと確認し、警察に通報していた。
スマートグラスは、国内外の各メーカーから商品が出ており、すでに様々な用途に使われているようだ。