大リーグのロサンゼルス・ドジャースに所属するキム・ヘソン内野手(26)が、大リーグに昇格後、存在感を示している。
マーリンズ戦「9番・セカンド」で初スタメン
開幕をマイナーで迎えたキムは、2025年5月4日(日本時間)に大リーグに昇格した。ライバルで同じ2塁を守るトミー・エドマン内野手(29)が、右足首の炎症で負傷者リスト(IL)に入ったことで、昇格のチャンスをつかんだ。
昇格した4日、敵地トゥルイスト・パークで行われたアトランタ・ブレーブスとの第2戦の9回に途中出場。セカンドの守備についたが、守備機会はなく、チームは10-3で勝利した。
5日の第3戦は、1点ビハインドの9回に代走で途中出場した。無死1塁の場面で盗塁を決め、さらに打者の振り逃げの間に3塁に進塁した。チームは1死3塁のチャンスを生かせず、チームは3-4で敗れたが、キムは俊足をアピールした。
敵地ローンデポ・パークで行われた6日のマイアミ・マーリンズ戦では、「9番・セカンド」で大リーグ初スタメンを勝ち取った。4打数2安打1打点1盗塁を記録し、チームの勝利(7-4)に貢献した。
第2戦も「9番・セカンド」でスタメン出場を果たし、4打数1安打と2試合連続安打を放った。
課題の打撃が好調で、持ち前の俊足をいかんなく発揮しているキム。キムは韓国・ソウル郊外の高陽(コヤン)市出身。韓国のニュースサイト「OSEN」(ウェブ版)は、「ドジャースが3年173億(ウォン)を投資した理由を立証」などのタイトルで、キムの連日の活躍を報じた。
「キム・ヘソンの大リーグ生存期間がより長くなる可能性がある」
キムは昨オフ、韓国プロ野球(KBO)からポスティングシステムを利用しドジャースに移籍。米メディアの報道によると、3年総額1250万ドル(約20億円)で契約した。開幕からマイナーでくすぶっていたキムの大リーグでの活躍に、地元メディアは盛り上がりを見せている。
スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(ウェブ版)は、キムの連日の活躍を伝えた上で、「キム・ヘソンがマイナーリーグに戻らず、現役大リーガーとしての地位を維持する可能性が非常に高くなった」と指摘した。
キムは、エドマンの代替として大リーグ昇格を果たしたため、エドマンの復帰後はマイナー降格が予想されていた。ところが、ここにきて状況が変わった。
打線の主軸テオスカー・ヘルナンデス外野手(32)が7日、左股関節痛で負傷者リスト(IL)に入り、マイナーからジェームズ・アウトマン外野手(27)が昇格。外野を守ることができるユーティリティープレイヤーのキムにとって、絶好のアピールの場となる。
「スポーツ朝鮮」は、「ヘルナンデスはこの日から負傷者リスト期間が適用されるため、10日後の17日以降に復帰できる。ヘルナンデスが抜けることで、ユーティリティープレイヤーのキム・ヘソンの大リーグ生存期間がより長くなる可能性がある」と解説した。
6日のマーリンズ戦で大リーグ初安打を放ち、ベンチで大谷翔平選手(30)から祝福の言葉をかけられたというキム。大リーグでの生き残りをかけた戦いは始まったばかりだ。