自由民主党の山東昭子参院議員による「『女性スペース』と合理的な区別」に関する主張が注目を集めている。「身体的に弱い立場である女性と子供の安全と安心を守るため」山東氏は、11歳で子ども番組の司会として芸能界デビュー。以降、15歳でラジオドラマ『赤胴鈴之助』のナレーターを務め、16歳で映画デビューを飾るなど、女優・タレントとして幅広く活躍した。1974年に自民党の公認を受け参院選に立候補し、32歳の最年少参院議員として初当選。第32代参院議長、第27代参院副議長を歴任し、女性として初めて参院の議長・副議長の両職を務めた。7月の参院選では、全国比例区で出馬する予定だ。山東氏は2025年6月30日、Xを通じて「『女性スペース』と合理的な区別」に関する主張を行った。「女性スペース」について「お風呂、トイレ、更衣室のほかにも、女性病棟、女子学生会館(女性専用マンション)、女性専用車両、女子刑務所...。今日まで、長年の経験から色々な女性スペースが作られ明確な対応がなされてきました」と説明し、その運用についてこう主張した。「身体的に弱い立場である女性と子供の安全と安心を守るために、女性スペースの利用についてはこれからも『生まれついての性別』に基づいたルールで対応すべきと考えます」また、「不当な差別は許されない。合理的な区別は必要」との考えも示している。「生まれついての性別、すなわち生物学的性別に基づいたルールで対応すべき」翌7月1日の投稿では、「『女性スペース』について、心配された方がおられたようなので、あらためて申し上げます」とし、補足する形で持論を述べた。「いわゆるLGBT法制定以前から、女性の安全と安心について憂える多くの皆さんの声が、女性はもちろん、子供を持つお父さん達からも届いています」とし、「その上で、『女性スペースの利用については、生まれついての性別、すなわち生物学的性別に基づいたルールで対応すべき』と考えています」とした。女性スペースをめぐっては、23年4月にオープンした歌舞伎町タワーの「ジェンダーレストイレ」が物議を醸したほか、同年6月にはトランスジェンダーの人たちの公衆浴場利用をめぐる国会議論を受け、厚労省が「浴場業及び旅館業の営業者は、例えば、体は男性、心は女性の者が女湯に入らないようにする必要があるものと考えています」とした通知を出すなど、度々議論の的となってきた。山東氏の主張には、「『生物学的性別に基づいたルール』明確に宣言! ありがとうございます! 更に、スポーツも女性専用枠も男女別の統計も『生物学的性別で分ける』と言っていただけるとありがたいです」「心配する気持ちに寄り添い、生物学的性別での区分を明言していただき、ありがとうございます」など、賛同の声が相次いだ。さらに「この問題は言葉の定義から守っていかなくてはなりません。議連の法案には『生物学的性別』の文言を必ず明記してほしいです。『生まれながらの性別』が物議を醸した様に、『身体的特徴』では解釈に幅が出てしまいます」など、踏み込んだ対応を求める意見もある。
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