タクシー配車アプリ「S.RIDE（エスライド）」を提供するS.RIDE（東京都港区）が2025年12月9日、自社アプリを訴求する広告でのコピーが批判を集めたことをめぐり、公式サイトで謝罪した。
広告を出すのをやめ、その経緯も具体的に説明したことで、X上で「問題を明確化してて偉すぎ」「失敗を好感に変える実例」などと対応が評価されている。同社に詳しい話を聞いた。
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タクシー配車アプリ「S.RIDE」（リリースより） -
波紋を広げた「S.RIDE」の広告（読者提供） -
波紋を広げた広告についてのお知らせ「S.RIDE」公式サイトより -
「S.RIDE」アプリのイメージ。2025年7月29日には東京都内5区・羽田空港で「ハイヤー配車」の先行提供も始めた（リリースより）
なぜ終了？「幹事様が担う責任や...」
S.RIDEをめぐっては、12月上旬から、「忘年会、幹事だけポイント貯まるのずるくない！？」というコピーの広告が注目された。ポイントを貯めることができる自社アプリを訴求する狙いがあったとみられるが、X上では、幹事という役割への同情から「とても不愉快」「よくこんなキャッチコピーにしたな」などと批判された。
9日の発表では、「このたび、弊社が掲出いたしました屋外広告（コピー：『忘年会、幹事だけポイント貯まるのずるくない！？』）におきまして、お客様ならびに多くの皆様より『幹事への配慮に欠ける表現である』とのご指摘をいただきました」と説明。対応と経緯を、
「お寄せいただきましたご意見を真摯に受け止め、社内にて当該広告の表現について改めて協議いたしました。その結果、忘年会などの幹事様が担う責任やご負担に対する想像力、および配慮に欠ける不適切な表現であったと判断し、当該広告の掲出を終了いたしました」
と明らかにし、「当該広告の表現により、ご不快な思いをおかけしました皆様に深くお詫び申し上げます。今後は広告表現の確認体制を抜本的に見直し、再発防止に努めてまいります」と結んでいた。
この発表を受けて、Xでは一転、「久々にこんなまともな詫び文見た」「問題を明確化してて偉すぎてる」「誰が何をやらかしたので謝ってるのかさっぱりわからないお詫びと違って潔い」「失敗を好感に変える実例だと思った」「誠意ある！」「幹事です。許せます」といった声が少なからず上がっている。