遭難多発バックカントリー「スキー場の延長ではない!」 長野県警がXで注意喚起...その実態、窮状を聞いた

民間に救助要請すれば、計50万円ぐらいになることも

「1月からの遭難のケースでは、半分ぐらいがゲートなどを利用していました。残りの半分は、規制ロープやスキー場の境界線を越えて、管理区域外に出ていましたね。スキー場としては、好きなところからバックカントリーに出ると困るので、出ることが多い場所にゲートなどを設置してあります。しかし、ゲートなどから出たとしても、遭難のリスクが低くなるわけではありません」

   登山計画書については、スキーなどのための登山については、罰則はないものの、県の条例で提出が義務付けられている。しかし、スキー場からバックカントリーに出る場合は、ローカルルールの位置づけになっていることが多いという。義務付けられていることもあるが、そうでない場合も、スキー場が登山計画書を入れるポストを用意していることが多いという。遭難者については、計画書を出したかの裏付けは取れていないものの、出す人もいるとした。

   雪崩に備えたビーコンやショベルなどの冬山装備をしていたかについては、こう話した。

「遭難者の半分ぐらいは備えていましたが、中には、ゲレンデの延長感覚でいた人もいました。その日に救助できないとビバークになりますが、冬山では簡易テントがないと厳しいですね。装備をちゃんとしていても、山奥の急なところはハイリスクですので、雪崩に襲われたり、滝に落ちたりもします」

   遭難者に外国人が多い理由については、白馬や野沢温泉といったスキー場の9割がインバウンド客で占めているのが大きいとみている。日本人も遭難しているため、国籍で違いはないとした。

   民間の県山岳遭難防止対策協会に救助要請した場合は、遭難者から費用を徴収しているが、負担できないと伝えられた場合は、要請しないという。

「直接電話ができない外国人の方で、SNSを通じて友人から救助を求められたときなどは、支払いを確認できませんので、要請しないことにしています。費用は、救助メンバー1人につき5、6万円かかり、数人で救助すれば、1日20~30万円ぐらいになります。遭難者を運べば、プラス10~20万円ぐらいかかり、計50万円ぐらいになることもあります。バックカントリーのリスクを意識して、7割ぐらいの方が山岳保険に入っていますね。時々支払わない人はいますが、費用は基本的に払ってもらっています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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