誰も声をかけないまま駅に到着して...
次の駅に着いても、年配の女性は席を立たず、荷物を動かすこともなくスマートフォンを操作していた。
「迷惑だなと思いました」
それでも高橋さんは、何も言えなかった。
「年配の方ですし、疲れているのかもしれないと思ったんです」
結局、誰も声をかけないまま電車は駅へ到着。年配の女性が下車すると、空いた三人掛けの座席は「すぐに」他の乗客で埋まった。
大学の最寄り駅で電車を降りた高橋さんは、「迷惑だったけど、しょうがないのかもしれない」と自分に言い聞かせたという。
満員電車では、周囲に配慮した行動が求められる一方で、立場や状況を考えて言葉を飲み込んでしまう場面も少なくない。混雑する時間帯だからこそ、座席や荷物の扱い方について、あらためて意識しておく必要がある。