「恥を知るべき」幹部を激烈罵倒のニデック永守重信氏、実は「人材育成」に注力 理事長務める大学はどう受け止めた

「大きなチャンスを貰っておきながら、そのチャンスを掴めず問題ばかり発生させている現在の君の醜態は君の怠慢たる人間性が主因だと思うがな!恥を知るべきだ!」

   これは、ニデック(旧日本電産)創業者の永守重信氏が経営幹部に送ったとされるメールの内容だ。2026年3月3日に同社の不正会計をめぐる第三者委員会の調査報告書内に記載されており、SNSでも波紋を広げた。永守氏は人材育成にも注力しており、学校法人永守学園の理事長を務める。学校側は、教育・研究機関として、理事長の振る舞いをどう受け止めているのか。

  • 永守重信氏(写真:ロイター/アフロ)
    永守重信氏(写真:ロイター/アフロ)
  • ニデック公式サイトで公開された調査報告書より
    ニデック公式サイトで公開された調査報告書より
  • ニデック公式サイトで公開された調査報告書より
    ニデック公式サイトで公開された調査報告書より
  • 京都先端科学大学・京都太秦キャンパス。大学公式インスタグラム(@kuas_nyushi)より
    京都先端科学大学・京都太秦キャンパス。大学公式インスタグラム(@kuas_nyushi)より
  • 永守重信氏(写真:ロイター/アフロ)
  • ニデック公式サイトで公開された調査報告書より
  • ニデック公式サイトで公開された調査報告書より
  • 京都先端科学大学・京都太秦キャンパス。大学公式インスタグラム(@kuas_nyushi)より

名誉会長辞任後は「人材育成という『もう一つの私の夢』に本格的に挑戦」

   永守氏は日本電産(当時)の代表取締役会長兼社長を務めていた18年3月、学校法人京都学園の理事長に就任した。19年4月に、法人名を永守学園に変更。同学園は、京都先端科学大学と、附属の高校、中学、幼稚園、保育園を運営している。

   なお永守氏は、25年12月19日付けで就任した名誉会長職を26年2月26日付けで辞任した際に、ニデックのサイトに寄せたコメントの中で、

「本日をもって、『経営者としての私の物語』にピリオドが打たれますが、それは私にとって、『新たな私の物語』の出発点でもあります。私は、1944年生まれの81歳。この齢にして、『更なる人生のステージ』に向かって、人材育成という『もう一つの私の夢』に本格的に挑戦していきたいと思います」

と、意欲を示している。

「現在の君の醜態は君の怠慢たる人間性が主因だと思うがな!」

   一方で、ニデックの不正会計をめぐる調査報告書には、永守氏が事業部門や子会社を所管するニデック本社の経営幹部やCFO(最高財務責任者)に送ったという、人格否定ともとれるような内容を含む強い叱責のメールが公開されている。

「もはや君は約束を守れないし、守る気概や執念もないことは誰もが認めているので信じられない。早く交代者をリサーチして約束を守れるCFOに変えたいし変えなければNIDECの将来は暗いと言わねばなるまい。大きなチャンスを貰っておきながら、そのチャンスを掴めず問題ばかり発生させている現在の君の醜態は君の怠慢たる人間性が主因だと思うがな!恥を知るべきだ!」
「君のような人物を社長に抜擢したのは間違いだった。折角のチャンスを与えて貰っておきながらそれを掴めない君も情けないと思う」
「君は、この10年余り、自らの潜在能力を出し切っあた(原文ママ)ことは一度もなかったと思う。自分では精一杯頑張ってきたと思っているのだろうが、私の目にはそう見えたことは一度もなかった」

報告書の内容受けた永守学園の永守氏に対する処遇変更は

   また、調査報告書によると、永守氏は会計不正の是正の先延ばしを容認しているものの、会計不正そのものを「会計不正を指示・主導した事実は発見されなかった」。一方でその原因について、社内では永守氏の強いリーダーシップのもと「赤字は悪」との考え方が徹底されており、業績必達への強すぎるプレッシャーが不正を招いたと指摘した。「最も責めを負うべきなのは、永守氏であると言わざるを得ない」としている。

   永守氏に対するこうした指摘や、罵倒するような内容のメールを経営幹部らに送っていたことについて、永守学園はどのように受け止めているのだろうか。

   京都先端科学大学広報センターは、10日にJ-CASTニュースの取材に応じ、

「お問い合わせの件は、ニデックの事案でありますので、本学はコメントする立場にありません」

とした。

   永守氏の処遇や立場については、「これまで通り、本法人の理事長であることに変わりはありません」とした。

姉妹サイト