ミュージカル「フラガリアメモリーズ」シリーズ第3弾「~でぃあ・まい・ふれんず!~」で、出演俳優の荒牧慶彦さんが足を負傷し、2026年4月18日から4公演、舞台袖から台詞を読み上げる声のみの出演に変更された。この対応に、疑問の声が上がっている。
実際に観劇したファンは、誰もいない空間にスポットライトが当たり、「出演キャラクターと不在キャラクターとの重要なアクションシーンの掛け合いが全く理解できなかった」と述べた。
「荒牧さんは舞台袖から台詞を発生して上演」
「フラガリアメモリーズ」は、サンリオによるメディアミックス作品。ハローキティなどサンリオのキャラクターたちを守る「フラガリアの騎士」たちの物語だ。荒牧さんは、主要キャラクターの1人である騎士「ハンギョン」役を務めている。
4月18日、ミュージカル「フラガリアメモリーズ」公式Xは、前日の夜公演で荒牧さんが足を負傷したとして、18日と19日の計4公演について、
「医療機関の診断結果を踏まえ、所属事務所、製作委員会で協議のうえ、一部演出を変更の上、荒牧さんは舞台袖から台詞を発生して上演いたします」
と発表した。チケットの払い戻しはしないとした。
荒牧さんもXは、「ご心配おかけして、そして楽しみにされていた皆様、本当に申し訳ありません」と謝罪し、「板の上に立てないのは正直とても悔しいです」と心境を明かしている。
Xでは、荒牧さんの怪我に心配の声が寄せられた一方、荒牧さんが声のみの出演かつ払い戻しなしという対応を取ったミュージカル運営に対して、疑問の声が上がっている。
「何をしているのかさっぱりわからなかった」
18日に観劇したという人にXを通じて聞くと、当日の演出について、「誰もいない空間にスポットライトが当てられる」「出演キャラクターが不在キャラクターに肘を置く仕草をする」「出演キャラクターが不在キャラクターに押された体で後ずさりする」といったものがあったと説明する。
出演キャラクターが誰に話しかけているのかわかりづらく、「特に、出演キャラクターと不在キャラクターとの重要なアクションシーンの掛け合いが全く理解できなかったのが印象的です」と振り返った。
あらかじめ原作を視聴したうえでの観劇だったが、「キャラクター同士の掛け合いが読めず手放しで楽しめませんでした」とした。
荒牧さんに対しては、「ご自身が怪我で大変な中、観客のことを考え声だけでもキャラクターを演じてくださった荒牧さんには大変感謝しております。1日も早いご回復を心より願っております」と思いを明かした。そのうえで、公演についてはこう述べている。
「アンダー(スタディ:控えの俳優)がいたことを事前に存じておりましたので、代役がいるのかと思い観劇しましたが、誰もいない空間にスポットライトが当てられた演出を見て幻滅しました。代役がいないことも予め提示するべきだったかと思います」
「観客の想像力に頼り切りで本来のクオリティを維持できずお世辞にも作品として成り立っているとは言えない状況の中、観客に返金の選択肢を与えず4公演実施したことはありえないことだと思います」
18日に観劇したという別の人もXを通じて聞くと、「全体の流れは分かったが、該当キャラ含め複数のキャラクターが絡むシーンではよく分からないことが多々あった」「恐らくアクションシーンもあったのだと思うが何をしているのかさっぱりわからなかった」と振り返る。
運営に対し、「(公演中止による)返金をしたくないがために、声だけでも出しておいたらいいだろうと言った運営の不誠実さを感じました」と明かした。
4月24日からは代役を立てたうえで台詞と歌は荒牧さん
J-CASTニュースは21日、公演に関する問い合わせ先窓口となっている舞台制作会社・ネルケプランニングに取材を申し込んだが、期限を過ぎても回答は得られていない。
その後23日に、ミュージカル「フラガリアメモリーズ」は公式サイトとXで、荒牧さんの容態について「療養に専念いただき快方に向かってはおります」と報告。そのうえで、4月24日から29日の8公演について、
「荒牧さんは全シーンで舞台袖から台詞と歌を発声し、舞台上の代役を高橋祐理さんが務めます。また、一部のシーンではアンダースタディの三原大和さんが出演いたします」
と、演出の変更を発表している。また、30日以降の公演については別途発表するとしている。