プロボクシングのスーパーフライ級3団体統一王者の「バム」ことジェシー・ロドリゲス(米国、26)が、2026年6月13日に米アリゾナ州で、1階級上のWBA世界バンタム級王者アントニオ・バルガス(米国、29)に挑戦する。
「井上はフェザー級に上げようかと検討している最中」
バムは、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、33)の次期挑戦者候補に挙がっており、バルガスに勝利すれば対戦が実現する可能性が高い。米メディアによると、27年1月に対戦する計画が浮上しているという。
バンタム級王座を獲得して井上戦の切符を手にすることができるのか。そして、井上の脅威になりうるのか。J-CASTニュース編集部は、多くの世界王者を育て上げたTMKジムの金平桂一郎会長(60)に聞いた。
現在バムは、井上が王座を保持するスーパーバンタム級(55.3キロ)の2階級下のスーパーフライ級(52.1キロ)の王者に君臨している。13日の世界タイトル戦では、1階級上のバンタム級(53.5キロ)王者に挑戦する。
バムがバンタム級王座を獲得しても、井上はそのひとつ上の階級の王者だ。さらに、井上は将来的に1階級上のフェザー級(57.1キロ)の王座を視野に入れている。
このような現状を踏まえ、金平会長は「結論から言えば、バム選手は井上選手の脅威にはならないと思います」とし、その理由を説明した。
「バム選手は、これからバンタム級に上げてアジャストさせようとしているところ。対する井上選手は、フェザー級に上げようかと検討している最中。バム選手は、非常に素晴らしい選手であり、これから時間をかければ、バンタム級、スーパーバンタム級にアジャストしていくことは十分に考えられます。ただ現段階では、パンチ力、井上選手のパンチをもらった時の耐久力。この2点で不安が残る」
「私がマネジャーならば、無理はさせない」
バムは豊富なアマチュアキャリアを誇り、プロでは23戦全勝(16KO)の戦績を誇る。スーパーフライ級3団体統一王者で、世界的な評価は非常に高い。権威と歴史ある米ボクシング専門誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンドランキング(階級の垣根を超えた最強ランキング)では、1位の井上に迫る4位にランクしている。
金平会長は、バムの実力を高く評価する一方で、「体格はバンタム級でもそれほど大きく感じない」と指摘し、こう続けた。
「私がマネジャーならば、無理はさせないが、これはビジネス。井上選手と対戦すれば、ビッグマッチになることは間違いないので、リスクを取るメリットはあるでしょう。ただ、まともにやりあったら井上選手がバム選手をつかまえると思います。現時点で、スーパーバンタム級以下の階級で、井上選手の脅威となる選手は見当たらない」
そして、「バム選手は、将来的に脅威になる可能性はあると思います。ただ、この数か月で、肉体改造を含めてアジャストできるかと言えば、厳しいと言わざるを得ない。時期尚早だと思います。現実的な問題として体格差とパワー。これはどうにもできない」との見解を示した。
「モンスター」に挑むために、世界2階級制覇を目指すバム。注目のゴングは13日に鳴らされる。