プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(67)が、2026年6月6日にユーチューブを更新し、監督が交代した巨人の現状について「柔軟性が出てきた」と分析した。
「橋上代行はいたって冷静というか、自分のスタイルを変えない」
巨人の前監督である阿部慎之助氏(47)は、5月25日に東京・渋谷区の自宅で18歳の娘に暴行を加えたとして、駆けつけた警察官に逮捕された。
阿部氏は未明に釈放され、26日に都内で会見を行い、監督を辞任したことを発表した。セ・パ交流戦が開幕した26日の試合から、橋上秀樹コーチ(60)が監督代行として指揮を執っている。
チームは交流戦に入ってから絶好調で、10日に行われた楽天戦は7-0で快勝した。引き分けを挟んで6連勝となり、リーグ首位に浮上。交流戦は、9勝3敗2分けで4位につけている。
橋上監督代行を現場で取材している高木氏は、指導者としての力や、人間性について言及した。
「橋上代行監督は、野球を深く勉強してきた人間。勉強したことを実践できるような立場になった。だから浮かれるとか、調子をこくとか、そういうこともなく、いたって冷静というか、自分のスタイルを変えない。言葉もすごく慎重だし、人格的にもしっかりしている人間。阿部監督の下についている時も感じていた。『この男がついていてくれたら大丈夫だな』というところはあった」
そして、具体的な例を挙げ、橋上監督代行の「手腕」を評価した。
「感心したのは(5月29日の日本ハムとの)第1戦目。井上温大(巨人)が、達孝太(日本ハム)と投げ合った。2対2の5回に巨人が1点を取った。6回から継投に入った。6回からは早いなと思ったが、日本ハムはクリーナップから始まった。前倒しで田中瑛斗(投手)を起用した。ここで使うんだと。ものすごいピッチングでピシャッと抑えた。それで逃げ切った」
「橋上代行は球団OBとはちょっと違う雰囲気がある」
監督交代後、快進撃を続ける巨人。橋上監督代行はチームにどのような変化をもたらしたのか。DeNAでヘッドコーチを務めた経験を持つ高木氏は、橋上監督代行のベンチワークについて、次のように持論を展開した。
「以前は阿部監督がいて、橋上代行がいた。まず、橋上代行のところにコーチ陣から話が来て、阿部監督のところに持っていくまで時間がかかる。それと、決定するのは監督だから、『今まで通りに』という風に言うかもしれない。でも、そこらへんの柔軟性というものが出てきている。橋上代行は、『みんなの意見を』という柔軟性を見せている。田中瑛斗を6回から持って行って完璧につないだというのが、ひとつの色、形として出た」
さらに、橋上監督代行には「先見の明があると感じた」とし、こう続けた。
「橋上代行は、プレイヤーとしてはヤクルトの選手だった。野村(克也)監督の下でやっていた人。現役を引退しても野村さんの下でヘッドコーチになって勉強した人。だから球団OBとはちょっと違う雰囲気があるんじゃないの?だから、少し緊張が解けているというか、そういうところはあると思う。これは橋上代行も分かっていることで、確かに多少やりやすく、のびのびできるかなと」
11日は7連勝をかけて楽天と対戦する。巨人は田中将大投手(37)、楽天は瀧中瞭太投手(31)が先発を予定している。