情報がバラバラで、使える形でのデータ基盤が日本にはまだない
元日銀審議委員で慶應義塾大学教授の白井さゆりさんは「普通のロボットだとあらかじめプログラムされている行動を正確に早く繰り返すことに対し、フィジカルAIはAIが頭脳となってセンサーとかカメラとか見ながら人にぶつからないようにしたり、不良品を識別したりとか、自分で考えてロボットを動かす」と話す。
白井さんは「経済効果を見込む前に、日本にはやらなければならない課題がある。AIはいろんな工場の大量のデータを、失敗も含めて常に読み込んで学んでいく。その大量のデータが必要だが、AIに使える形でのデータ基盤が日本にはまだない。一つひとつの工場がバラバラに情報を持っているので、政府主導の共通の規格、ルールをもってデータを共有しないと、到底AIに必要なデータベースを作れない」と日本の課題を指摘した。
中国のように、国の掛け声一つで各工場のデータが一挙にそろうお国柄ではないだけに、日本の実情に合わせて共通のデータ基盤をどう構築していくか。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)