作家の乙武洋匡さんが2026年7月25日、お笑いコンビ「ライセンス」の井本貴史さんが長男の重度障害を公表し、子育てのために仕事をセーブすると発表したことについて思いをつづった。「下の子どもに重度の障害がありまして」井本さんは12年1月に一般女性と結婚。翌年2月に第1子女児、19年7月に第2子となる男児が誕生していた。24日夜放送の「ごぶごぶラジオ」(MBSラジオ)の冒頭、井本さんは「ちょっとお知らせなんですが、私事で恐縮なんですが、このたび『ごぶごぶラジオ』を少しお休みさせていただくこととなりました」と報告した。「理由といたしましては、うちには子ども2人いるんですけど、下の子どもに重度の障害がありまして」と告白。「ちょっと家の方に時間をちょっと......使わないといけないというか、大変で。少しちょっと仕事の方を整理させていただこうかなぁということで、少しお休みさせていただくこととなりました。本当に私ごとで申し訳ないのですが、そういう経緯でお休みさせていただきたいと思います」と話した。「『外れクジを引いた』と受け取られるような社会であってほしくない」乙武さんは井本さんの発表を受け、「『親としてできるかぎりのことをしてあげたい』という井本さんの思いが伝わってきます」とXでコメントした。その上で、一部からは「『仕事がセーブできない親はどうするんだ』という意見も散見されます」との反応もあると説明。「これはこれで、とても重要な指摘です。障害のある子は、どんな親のもとに生まれてくるかわかりません」とした。障害のある子どもの育児について「日本では『家族が面倒を見る』が基本。だから、もしも自分がその境遇になったら途端に負担が重くなる、という仕組みになっています。生活が、人生が、激変することになります」とした。一方で、「逆に福祉の手厚い社会だと、地域や社会がケアをしてくれるから『自分が』『家族が』という負担は軽減されます」としつつ、「もちろん、そのぶん税金が高くなります」と指摘。「どちらにも一長一短ありますが、私の立場としては、『障害のある家族を持つ=外れクジを引いた』と受け取られるような社会であってほしくない、と切に願っています」と思いをつづった。また、「井本さん、私にできることがあれば遠慮なくおっしゃってくださいね。そして井本さんご家族にたくさんの幸せな時間が訪れるよう心から願っています」と呼びかけている。「もっと私たちの暮らしに目を向けた制度にアップデート」続く投稿では、「私自身は50年前の日本に重度障害者として生まれ、育ってきました」とし、自身について振り返った。乙武さんは「多くの方にお世話になりましたが、成長過程における生活のケアは、主に専業主婦だった母が担ってくれました」といい、「人生の大切な時間を注いでくれた母には感謝しかありません」。「しかし、いまの日本では専業主婦もずいぶん減ってきました」とし、「共働きやひとり親家庭において、どのように障害のある子の面倒を見ればいいのか。途方に暮れてしまっているご家庭も決して少なくないことと思います」と時代の変化にも触れた。「こうした障害者福祉だけでなく、日本の制度は、いまだに『両親が揃っていること』『母は専業主婦であること』が前提となっているものが多く残置されています」と指摘し、「もっと現実に目を向け、もっと私たちの暮らしに目を向けた制度にアップデートされるよう、引き続き声を上げていきたいと思います」とつづっている。乙武さんの投稿には、「親も歳をとる現実があるし、答えはなかなか見つからないな」「助け合いが当たり前な社会になってほしい」といった声が上がっている。
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