石破茂前首相がテレビ出演...「消費減税」「皇室典範問題」で高市政策を強くけん制

   2年間限定の「食料品消費税減税(1%+給付)」を高市早苗首相はいつ決断するのか。2026年7月24日の「報道1930」(BS‐TBS)で、石破茂・前首相は「(消費税減税の)財源をどうするのかを示さなければ」と発言して、「財源明示ないままの減税」を強くけん制した。

  • 石破茂前首相(2024年10月撮影)
    石破茂前首相(2024年10月撮影)
  • 高市早苗首相(2025年12月撮影)
    高市早苗首相(2025年12月撮影)
  • 石破茂前首相(2024年10月撮影)
  • 高市早苗首相(2025年12月撮影)

「消費税が財源の社会保障を傷つけてはいかん」

   番組では、消費税は1989年に竹下登内閣が3%を導入して以降、5%(橋本龍太郎内閣、97年)、8%(安倍晋三内閣、2014年)、10%(同内閣、19年)と、歴代の自民党政権は何度も内閣をつぶしながら「30年かけて10%」を築き上げた歴史を紹介した。高市内閣は歴代内閣で初めて、引き下げようとしている。ただ、物価高など経済情勢の中で、自ら「悲願」と断言していた高市氏が公約通り突っ走るのか。

   石破氏は見解を求められると、

「医療、年金、介護など社会保障にかかるおカネを全額あててもなお消費税では足りないんです。これを下げた時にどうなりますか?」「借金すれば、国の財政は悪くなる。通貨の信用は落ちる。金利は上がる。物価は上がる――小学生が考えたってわかることですよ。社会保障(財源)に傷をつけたらいかん」

と強調した。

「旧皇室典範は大日本帝国憲法とセットだった」

   毎日新聞の佐藤千矢子専門編集委員は、「高市さんはこのままいけば、(食料品消費税を)来年4月から2年間1%に下げるということを選択することになると思います。自民党などからいろいろ反対論が出たが、高市さんはやはり公約したから実行する、政策論より政治論ですよ」と解説した。

   石破氏は公布された改正皇室典範についてもけん制した。

「いまの憲法の男女同権や基本的人権の尊重、職業選択の自由などと、整合性がとれているのかどうか。見直していかねばならない」として、さらなる改正も視野に入れながら再検討する考えを示した。「旧皇室典範は大日本帝国憲法とセットだった。帝国憲法下では、天皇は大元帥、つまり軍隊のトップだった。すると男性であるという考え方があったかもしれない」

   27日付の日経新聞によると、「女性天皇を認めるべきだ」が84%だった。こうした世論調査で女性天皇を求める声が多数である現状について、「憲法第1条に、(天皇の地位は)主権の存する国民の総意に基づく、と書いてあるじゃないですか」と話し、今回の皇室典範改正の議論が「国民の総意」に基づいていたかどうかにも疑問を示した。

(ジャーナリスト 菅沼栄一郎)

姉妹サイト