「被災地へ赴きボランティア活動は控えて」熊本地震で東京農大が学生に呼びかけ 早稲田大も...その理由

   東京農業大学が2026年7月29日、学生に向け「熊本地震に伴うボランティア活動について」とのお知らせを公開した。

   発災翌日という早い段階で、ボランティア活動に関する方針を示したことがネットの注目を集めている。

  • 東京農大。早い段階でのボランティアに関する声明が注目されている
    東京農大。早い段階でのボランティアに関する声明が注目されている
  • 「今は焦らず」、東京農大が学長名でボランティア活動に関する考え方を示した(写真は東京農大のから)
    「今は焦らず」、東京農大が学長名でボランティア活動に関する考え方を示した(写真は東京農大のから)
  • 東京農大。早い段階でのボランティアに関する声明が注目されている
  • 「今は焦らず」、東京農大が学長名でボランティア活動に関する考え方を示した(写真は東京農大のから)

「現地には依然として多くの危険があり、二次被害も懸念」

   28日16時27分頃、熊本県熊本地方を震源とする地震が発生した。マグニチュード(速報値)は7.1、震源の深さは約10キロで、宇城市と氷川町で震度7を観測した。

   こうした中、東京農業大学公式Xアカウントは29日、江口文陽学長の署名を添え、学生に向けたボランティア活動に関する声明を公開した。

   「本学では、『少しでも力になりたい』と現地でのボランティア活動を希望する学生の皆さんの思いを、大変心強く、ありがたく受け止めています」とした上で、現時点でのボランティア活動についてはリスクがあると説明した。

「現在、被災地では、消防・警察・自衛隊などによる人命救助活動が最優先で行われています。また、道路・交通網の混乱や相次ぐ余震、厳しい暑さによる熱中症など、現地には依然として多くの危険があり、二次被害も懸念されています。さらに、一般車両の流入が救助活動や緊急車両の通行を妨げる可能性もあります」

「今は焦らず、関係機関からの正式な案内をお待ちください」

   「本学では、現時点において学生の皆さんが個人の判断で被災地へ赴き、ボランティア活動を行うことは控えていただくようお願いいたします」と呼びかけた。

   「災害ボランティア活動は、被災地の受入体制や災害ボランティアセンターの設置・運営体制が整い、安全が確保された後に開始することが原則です」と説明し、「現地のニーズに即した適切な支援を行うためにも、今は焦らず、関係機関からの正式な案内をお待ちください」とした。

   今後の対応については、「本学においても、今後の現地の状況や関係機関からの情報を注視し、学生の皆さんが安全かつ適切に支援活動へ参加できる環境が整い次第、改めてお知らせいたします」としている。

   「被災地を思う皆さんの気持ちは、必ず復旧・復興の大きな力になります。今は現地での救助活動を最優先に見守り、支援の機会が訪れた際に、その思いを行動につなげていただきますよう、ご理解とご協力をお願いいたします」とつづった。

神戸市外国語大、岡山大学も声明

   発災翌日に大学として方針を示したことに対し、投稿を見た人からは「まずは人命救助、インフラの復旧が最優先。でも、ボランティアを希望される学生さんがいるというのは素晴らしいことだ」「このタイミングで意味のある呼びかけをされる学長さんがおられる、素敵な学校ですね」といった声が寄せられている。

   同大は30日、「明日7月31日(金)より熊本地震災害義援金の募金活動を実施します」と報告。「本学の募金活動に加え、熊本県が設置している災害義援金受付窓口へ直接寄付いただくことも可能です」として、窓口を紹介している。

   なお、熊本地震の発生を受け、学生に対して被災地でのボランティア活動について注意喚起する大学は東京農業大学以外にもみられた。

   早稲田大学の平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)は、公式サイトを通じ「この一連の地震はいまだ収束していません。自身の安全は自身で管理するのが災害ボランティアの大原則であり、まずは冷静に状況を見極め、拙速な行動は慎んでください」と呼びかけた。

   その上で、「学生災害支援ボランティアの心得10か条」を案内している。

   神戸市外国語大学は、公式サイトで「適切な情報収集なしにボランティア活動を行おうとすると、かえって災害復旧の妨げとなることがあります。ボランティア活動をお考えの皆様は、この点に十分留意して適切な情報収集を心がけてください」とした。

   岡山大学は、公式サイトで「ボランティア活動などは、現時点で被災地に体制等が整っていないため、自己判断で被災地に向かうことは避けるようにしてください」と呼びかけていた。

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