カナダに滞在している香港の民主活動家・周庭(アグネス・チョウ)さんが2026年7月31日、大阪府警による家宅捜索の様子に「奇妙なデジャブ」を感じたとXにつづった。
「おるんかぁ!? 大阪やぁ、早よ開けろぉ!」
周庭さんは、香港の民主派政党・香港衆志(デモシスト)の創始者のひとり。逃亡犯条例改正案に反対する未許可デモを組織するなどした罪で禁錮10か月の実刑判決を受け、21年6月に出所。23年9月からカナダに留学し、事実上の亡命生活を送っている。
話題となったのは、毎日放送(MBS)が公開した、大阪府警による愛知県内の暴力団事務所への家宅捜索の様子を伝える動画だった。
報道によると、特殊詐欺の被害金を受け取ったとして暴力団組員の男が逮捕されたことを受け、大阪府警は7月29日に指定暴力団「六代目山口組」傘下の「十一代目平井一家」の組事務所の家宅捜索を行った。
動画では、ワイシャツにスラックス姿の屈強な警察官たちが大勢で現れ、事務所のインターホンを押した。しばし間を置くも応答がないのか、ひとりが数回ドアを叩き「うらぁああ! 開けろぉお!!!」と絶叫。
続いて、複数の警察官らが「おんのかぁ! おるんかぁ!? 大阪やぁ、早よ開けろぉ!」と声を張り上げた。並んだドアの全てを強く叩き、「開けんかい!」「おらんのかぁ!?」などとする怒号が響いた。
「早よ開けんかい、破壊するぞぉ!」とし、ドアをガチャガチャと音を立てて引いたり、シャッターを叩いたりする警察官もいた。5分ほど経つと、ひとつのドアが開き、警察官らは続々と中に入っていった。
「こういう動画を見ると記憶が蘇っただけです(苦笑)」
大阪府警による家宅捜索の様子は、強面の警察官が、関西弁で威圧しながらドアを開けるよう求める様子が話題を呼び、これまでもたびたびニュースになっている。オンライン百科事典「ピクシブ百科事典」では、「どっちがヤクザかわからん」として類似の事例などがまとめられている。
7月29日に行われた家宅捜索の動画も、「お約束」としてXで拡散された。
すると、周庭さんはXで拡散された動画を引用し、「こういうのを見るといつも思うんですけど すごく似たようなものを経験したことがあります(苦笑)」と投稿。
「大勢の人が自分ちの扉の前で叫んだり道具でドアをこじ開けようとしたり叩いたり壊したり もちろんシチュエーションは全然違うんですけど『あぁこういう感じだ』っていう奇妙なデジャブ」と振り返った。
「似たようなもの」の具体的な内容については明かしていない。一方で、周庭さんは国家安全維持法(国安法)で逮捕されていることから、その当時の様子を思い出したのではと受け止める声があがった。
「暴力団事務所の家宅捜索であり、周庭さんのケースとは違うのでは」との指摘には、「状況も意味合いも全然違うのは分かってます! ただ、こういう動画を見ると記憶が蘇っただけです(苦笑)」と応じている。
周庭さんの投稿には、「経験の重みがすごすぎる。無事でよかった」「笑い話にできているようで何よりです」などとする声が寄せられている。