万博で13万人が体験「空飛ぶクルマ」シアター、羽田でコンパクトに復活 JAL施設で常設展示

   大阪・関西万博の「レガシー」が、羽田空港にもお目見えする。日本航空(JAL)は、万博で約13万人が体験した「空飛ぶクルマ」の没入型シアター「そらクルーズ」を、羽田空港にある見学施設「JAL SKY MUSEUM」で2026年8月1日から常設展示する。

   万博と比べて設備と映像をコンパクトに再構成し、実際に空飛ぶクルマで大阪上空などを巡るような感覚を味わえる。JALが7月30日、報道陣向けに公開した。

  • JALが「JAL SKY MUSEUM」で常設展示を始める「そらクルーズ」。「空飛ぶクルマ」が疑似体験できる
    JALが「JAL SKY MUSEUM」で常設展示を始める「そらクルーズ」。「空飛ぶクルマ」が疑似体験できる
  • 「JAL VIRTUAL FIT」では、画面上でJALの制服を着られる
    「JAL VIRTUAL FIT」では、画面上でJALの制服を着られる
  • 「アーカイブズゾーン」の一部は、DC-8型機が登場した1960年代のものに入れ替えられた
    「アーカイブズゾーン」の一部は、DC-8型機が登場した1960年代のものに入れ替えられた
  • ビートルズが1966年に初来日した際に搭乗したフライト(ハンブルク発アンカレッジ経由羽田行き)の情報を記録した「ログブック」
    ビートルズが1966年に初来日した際に搭乗したフライト(ハンブルク発アンカレッジ経由羽田行き)の情報を記録した「ログブック」
  • JALが「JAL SKY MUSEUM」で常設展示を始める「そらクルーズ」。「空飛ぶクルマ」が疑似体験できる
  • 「JAL VIRTUAL FIT」では、画面上でJALの制服を着られる
  • 「アーカイブズゾーン」の一部は、DC-8型機が登場した1960年代のものに入れ替えられた
  • ビートルズが1966年に初来日した際に搭乗したフライト(ハンブルク発アンカレッジ経由羽田行き)の情報を記録した「ログブック」

吹田からスタート、梅田の街並みを見下ろしながら夢洲へ

   「そらクルーズ」は25年の大阪・関西万博で初公開され、閉幕後の26年3月には大阪市内でも展示された。万博閉幕後も「見たかったが見られなかった」など再公開を求める声が多く寄せられたという。

   常設版の設備は幅4.9メートル、高さ2.6メートル、奥行き5.4メートルで、万博時の約6割。正面、左右、床の4面をスクリーンにした。万博では最大で約25人が立って体験したが、常設版では最大9人が座って鑑賞する。約10分だった映像は、体験場面を中心に約3分半へ凝縮した。

   映像は1970年の万博会場だった吹田からスタート。空飛ぶクルマは梅田の街並みを見下ろしながら上昇し、2025年の万博が行われた夢洲まで移動する。座席そのものが動くわけではないが、振動が伝わり、映像や立体音響と重なることで、空飛ぶクルマに乗って加速や旋回をしているように感じられる仕組みだ。

   AI(人工知能)を使ってJALの制服を画面上で着られる「JAL VIRTUAL FIT」も登場した。カメラの前に立ち、画面上で好みの制服を選ぶと、ユーザーの動きに合わせて制服の画像が重なる。体を回せば、制服を着た画面上の制服姿の分身も、くるりと回転する。

   選べるのは歴代客室乗務員(CA)の5代目、6代目制服と、現在の運航乗務員、整備士の制服。撮影した動画や画像は、QRコードを通じてアンケートに答えると、スマートフォンに保存できる。「歴代制服を着てみたい」という来館者の要望に応えた実証実験で、8月末までを予定している。

ビートルズが乗ったフライト記録した「ログブック」初公開

   過去の史料を展示する「アーカイブズゾーン」の一部は、DC-8型機の就航と海外渡航自由化が重なった1960年代に焦点を当てる内容に入れ替えた。当時の運航・整備マニュアルや操縦席の計器、海外旅行のパンフレットなどを展示している。ビートルズが1966年に初来日した際に搭乗したフライト(ハンブルク発アンカレッジ経由羽田行き)の情報を記録した「ログブック」も初公開されている。

   ミュージアムショップも明るい内装に改め、工場などで不要になった生地を化学的に分解して作った「ケミカルリサイクルポロシャツ」や、再生素材を使ったエプロン、冷却用ネックリングなどが新たにお目見えした。担当者によると、品数を増やした24、25年度の2年間で物販の売り上げは約2倍になったという。

   8月1日からは、土曜日の朝8時30分に始まる「モーニング枠」も新設する。展示部分の見学を省き、格納庫を中心に60分間見学する20人限定のコースで、料金は1000円。夏休み期間中の9月末ごろまでをひとまず予定している。暑さが本格化する前の時間帯に、機体の見学や写真撮影を楽しみたい人を想定する。

   JAL SKY MUSEUMは、東京モノレール新整備場駅前のJAL施設内メインテナンスセンター1(M1ビル)にあり、13年に開館。空の仕事やJALの歴史を紹介する展示と、格納庫で実機を間近に見られる工場見学を組み合わせ、年間約10万人が訪れる。25年11月のリニューアルでは、受付や展示を刷新し、見学枠を増やす一方、13歳以上を1000円とする有料化に踏み切った。それでも予約が取りにくい状況が続いている。

   一般的な「工場見学コース」は、展示部分約80分、格納庫約50分の計130分。予約は見学日の1か月前の同日午前9時30分から、公式ウェブサイトで受け付ける。未就学児は参加できず、小学生から12歳までは無料。

(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)

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