「とにかく目を閉じて耐えるしかなかった」
さらに、電車が揺れるたびに「痛い! 痛い! 痛い!」と大声をあげ、「男が女の私をいじめる」などと一方的に訴え続けたという。
「反応したら余計に話が大きくなりそうだったので、とにかく目を閉じて耐えるしかありませんでした」
さらに乗客が増え、車内は混雑していった。女性の言動は、佐藤さんに対してだけでは終わらなかった。
前に立っていた乗客に対しても、「荷物を押すのやめてよ!」と声を荒げ始めた。
「満員電車ですから、周囲の人も避けようがありません。それでも、女性の『誰かのせいにする』態度は変わりませんでした」
女性が降車すると、佐藤さんは「隣が空いた瞬間、ようやく息ができました。本当に長い時間に感じましたね」。「相手を刺激しないことが、自分を守ることにつながる場合もある」と佐藤さんは振り返る。
国土交通省や鉄道事業者は、誰もが安心して利用できるよう、車内でのマナー向上を呼びかけている。見知らぬ乗客とのトラブルでは、無理に対応せず、必要に応じて駅員や乗務員へ相談することも大切だ。