長崎平和式典めぐり台湾側、長崎市の対応を詳細説明 「今回の黒幕」参戦にも言及

   台湾の在日大使館にあたる「台北駐日経済文化代表処」の公式Xアカウントが2026年8月13日、長崎原爆平和祈念式典をめぐる長崎市の対応について、改めて声明を公開した。長崎市の対応に改めて不満を示しながら、「今回の黒幕である中国がここぞとばかりに参戦」してきたとも説明。その結果、「親日派と親台湾派の一致団結」をもたらした、ともつづった。

  • 長崎市の式典で台湾側への対応が問題になっている(写真は首相官邸ウェブサイトから)
    長崎市の式典で台湾側への対応が問題になっている(写真は首相官邸ウェブサイトから)
  • 「なぜ参列資格がないのでしょうか?」、台湾側の悲痛な訴え
    「なぜ参列資格がないのでしょうか?」、台湾側の悲痛な訴え
  • 長崎市の式典で台湾側への対応が問題になっている(写真は首相官邸ウェブサイトから)
  • 「なぜ参列資格がないのでしょうか?」、台湾側の悲痛な訴え

李逸洋代表と蔡明耀副代表、周学祐副代表らが式典を欠席

   同代表処は9日に行われた長崎原爆平和祈念式典に際し、「長崎原爆平和祈念式典に関する台湾駐日代表処プレスリリース」を公開。李逸洋代表と蔡明耀副代表、周学祐副代表らが式典を欠席したことを報告し、その理由について「これは、長崎市が台湾代表団を外交団エリア外にあえて配置することにより、台湾の国家としての尊厳と地位を傷つけたため」と説明していた。

   一方で、長崎市の鈴木史朗市長は10日、報道各社に対し「誠意を持って丁重に対応した」とコメント。日本と正式な外交ルートを持っていない台湾に対しても、各国代表や国際機関の関係者らが座る「海外席」に座席を設け、参列を認めたとしていた。

   鈴木氏は5月の定例会見でも、台湾について招請状や開催のお知らせの送付対象には含めない方針を示していた。一方で、「昨年と同様御要望があったときにお断りする理由はないのかなと思っております」と説明。希望に応じて参列を認める方針を示していた。

「一般海外席である『国際機関エリア』にしか着席できない」

   李氏はこうした長崎市の対応について、フェイスブックへの投稿を通じて改めて説明した。

   「広島と長崎への原爆投下により、多くの日本在住の台湾人労働者、台湾僑胞、台湾人学生、そして日本軍に所属していた台湾人兵士らが犠牲となりました」が、終戦から79年間に渡り、台湾は広島と長崎の平和式典に招待されて来なかったという。

   こうした背景から、李氏は「台湾は犠牲者への哀悼の意を表し、平和を希求する台湾の決意と意志を国際社会に伝えるためにも、式典に出席すべき」として、「終戦80周年にあたる昨年、私が着任後初めて広島市と長崎市に参列の意向を伝えました」。

   広島市は「外交使節団席」として台湾に式典の通知を送付し、こうした対応は今年も同様だったという。しかし、「長崎市の対応は全く異なっていました」。

   「鈴木市長は、日本に大使館を有する国(国交のある国)と国連加盟国のみが招待を受けられると説明しました」とし、「台湾はどちらにも該当しないため、『外交使節団エリア』には着席できず、一般海外席である『国際機関エリア』にしか着席できないとのことでした」とした。

「長崎市のこの決定は誤りであり、同意できません」

   李氏は「長崎市のこの決定は誤りであり、同意できません」とし、「長崎市は、台湾が日本と正式な外交関係のある国でも国連加盟国でもないという理由だけで、招待の対象から除外すべきではありません」とした。

   「平和式典には万単位の人々が参列します。台湾にも被爆者がいます。なぜ参列資格がないのでしょうか?」と訴えた。

   さらに、「長崎市は毎年、権威主義国陣営の核保有国である中国、ロシア、北朝鮮を招待しているにもかかわらず、長年にわたり平和を堅持し、関係が緊密で、しかも日本にとり第3の貿易パートナーである重要な隣国の台湾については、招待することすら考えていません」とし、「これは、平和式典の『核兵器廃絶』の訴えに真っ向から反するものです」と主張。

   その上で、「今回の黒幕である中国がここぞとばかりに参戦してきましたが、それは親日派と親台湾派の一致団結をもたらすことになりました」。「この事件は、そもそも共通の敵が中国であることを明確に示しています。原爆投下という歴史的な悲劇を繰り返さないためには、まず台湾と日本が必ず手を携え、中国の脅威に対して共に立ち向かわなければならないのです」としている。

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