仙台市に本社を置くブロック紙、河北新報の公式Xアカウントが2026年8月12日、見出しに「フクシマ」「ヒロシマ」と表記した記事を公開し、SNSで波紋を広げている。地域そのものを事故や災害のイメージと結び付ける表現だという批判同紙は12日、「フクシマとヒロシマの中高生が交流『平和な世の中を大切に』」と題した記事を公開した。「原爆が投下された広島」と「東京電力福島第1原発事故の被害を受けた福島の中高生」ら28人の交流会が行われたことについてまとめたものだ。SNSでは、見出しに書かれた「フクシマ」「ヒロシマ」との表記をめぐり、疑問の声が相次いだ。福島県議の渡辺康平氏は、「カタカナでフクシマ、ヒロシマではなく、福島と広島と書いてください」と投稿。メディアでは、特定の地域をめぐる歴史的・社会的な出来事を強調する際、地名をカタカナで表記することがある。広島市が公開した「広島平和記念資料館 学習ハンドブック 資料館によく寄せられる質問Q&A」では、「どうしてヒロシマとカタカナで書くのですか?」との質問に、「広島を『ヒロシマ』と書きあらわすことについて、使い方がはっきりと決まっているわけではありません」と回答している。「新聞では、たとえば、『ヒロシマの記憶』のように、平和や原爆に関連する記事では、普通の地名の広島と区別する意味で使っているそうです」と説明。「広島市役所では、被爆都市として世界恒久平和の実現をめざす都市であることを示す場合に、『ヒロシマ』を使っています」という。一方で、福島県の「フクシマ」表記をめぐっては、東日本大震災時に起こった福島第一原子力発電所事故や、それに伴う放射能による影響、風評被害などを想起させる言葉として用いられてきた。そのため、地域そのものを事故や災害のイメージと結び付ける表現だとして、違和感を示す声が上がっている。「見出しは編集過程で担当デスクが作成」「今後は表現についてより慎重な確認」こうした中、河北新報は13日夕、見出しを「福島と広島の中高生が交流『平和な世の中を大切に』」と修正した。Xでは、「河北新報オンラインに『福島と広島の中高生が交流「平和な世の中を大切に」』の記事を掲載した際、見出しの表現によって不快な思いをされた方がいらっしゃいました」とした上で、「見出しは編集過程で担当デスクが作成したものです。今後は表現についてより慎重な確認を行って参ります」と釈明している。一方、見出しの表現について明確な謝罪をしていないことに加え、問題となった見出しを「担当デスクが作成したもの」と説明したことをめぐり、SNSでは疑問が噴出。「担当デスクが悪くて、会社は悪くありませんという意味?」「なぜ真摯に謝罪することができないのだろうか」などとする投稿が相次いだ。
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