九州ふっこう応援割で「便乗値上げ」指摘 ホテル側を取材、「意図的に金額を上げたことはない」と否定

   2026年10月から開始する、熊本地震の復興を目的とした観光支援策「九州ふっこう応援割」が、最大6割引きとなることから注目を集めている。一方で、対象エリアとなるホテルでは、9、10両月の宿泊料金を比較すると、大きな料金差がみられるケースがあり、ネット上では「便乗値上げ」との指摘が出ている。

   J-CASTニュースは、ネットで指摘を受けたホテル、観光庁の担当者に話を聞いた。

  • 地震で一時休園したが、8月半ばに再開した熊本城
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  • ホテルAZはXで「365日いつでも同一価格」をアピール
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「需要の強弱に合わせ料金の変更を行っている」

   X上で、鹿児島市内のあるホテルが10月以降、大幅に値上げしているとの指摘が注目を集めた。

   記者が9月1日、このホテルの公式サイトを検索してみると、9月の最低価格が2万841円(消費税、サービス料込)だったところ、10月の最低価格が3万37円(同)、休前日になると7万円近くの価格もあった。

   同ホテルの営業マーケティング部の担当者は9月1日、J-CASTニュースの取材に応じた。「弊社は変動料金制で、需要の強弱に合わせ料金の変更を行っている」とした上で、

「このニュース(応援割の発表)によって、意図的に料金を上げたということはない」

とネット上の「便乗値上げ」の指摘を否定した。

   9、10両月の料金差については、需要に応じて、料金を決めており、9月は通常より割安に、10月は「観光需要が高まるシーズン」のため、この価格設定となっているという。

   昨年10月の平均宿泊単価と比べても、大きな料金の変更はないと答えた。

悪質な場合は、登録抹消といった「厳正な対処」も

   「九州ふっこう応援割」を所管する観光庁の参事官(旅行振興)にも取材した。

   担当者は、便乗値上げについては、制度を運用する各県に「補助要綱」を配布し、その中で、

「需要動向や物価上昇の影響を超えて、合理的な範囲を上回るような高額な価格、いわゆる『便乗値上げ』が明らかである場合については、各県から国への報告を求めている」

と説明。悪質なケースに対しては、事業者に対し、応援割の登録抹消の措置を含め厳正に対処するという。

   ただ、具体的な数値基準については、

「需給バランスや閑散期、繁忙期など県によって変わってくる。個別具体的な事情を知る各県が制度設計の中で合理的な範囲を上回ると判断した場合に、要件を定めている」

とし、「国の方で事実を認定するのは難しいと思う」と話した。

   また、過去の旅行割において、便乗値上げを判断したケースがあったか尋ねると、

「明確に『これが便乗値上げだ』と観光庁が判断したケースは承知をしていない」

との回答だった。

「私共は365日いつでも同一価格でございます」

   一方で、ホテルチェーンの「HOTEL AZ」は8月31日、公式Xで「『九州ふっこう応援割』への参画につきましては、詳細が決定次第あらためてお知らせいたします」とした上で、

「観光支援策に伴う一時的な価格の引き上げを懸念されるお声も頂戴しておりますが、私共は365日いつでも同一価格でございます」

と9、10両月の金額が変わらない料金表とともに投稿した。

   宿泊施設によっては、ダイナミックプライシング(変動価格設定)により、時期によって大きく料金が異なることも珍しくない。今回、話題となったホテルも需要に応じた料金コントロールを行っていると説明した。

   「九州ふっこう応援割」は、地震の影響が大きかった熊本と鹿児島が最大6割、その他の九州各県が最大5割の補助率が設定。補助上限は1泊あたり2万円。交通費込みの2泊以上だと3万円、宿泊地が2県以上にまたがる場合は3万5000円となっている。

   共同通信によると、地震発生後の宿泊施設のキャンセルが熊本を除く九州6県で計約17万4000件、このうち鹿児島で11万1749件だった。熊本でも14万6470件に上っている。

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