治安維持の時代に入った中国...「外に強く出ている分、中の不安が強い」中国研究専門家が指摘

   高市総理の「台湾有事」発言で冷え込んでいる日中関係だが2026年9月3日放送の「深層NEWS」(BS日テレ)は、この日81回目を迎えた「抗日戦争勝利記念日」の意義をとりあげた。専門家から、中国の国内には不安が強いという指摘があった。

  • 戦勝記念日の位置づけから中国の内憂が垣間見えるという(画像はイメージ)
    戦勝記念日の位置づけから中国の内憂が垣間見えるという(画像はイメージ)
  • 習近平国家主席(ホワイトハウス公式サイトより)
    習近平国家主席(ホワイトハウス公式サイトより)
  • 戦勝記念日の位置づけから中国の内憂が垣間見えるという(画像はイメージ)
  • 習近平国家主席(ホワイトハウス公式サイトより)

中国は安全保障にさらに大きく舵を切っている

   番組は、中国外務省が3日、「抗日戦争勝利記念日制定の目的は第二次世界大戦の勝利の成果と戦後の国際秩序を断固として守っていくため」と説明していることを報じた。

   「日本の新型軍国主義が勢力を拡大し、地域を混乱させ世界に害を及ぼすことを断固として阻止していく」と、中国外務省が一方的な主張をしたと紹介する。

   現代中国論が専門の神田外語大学教授の興梠一郎さんはこの抗日戦争勝利記念日について、「この記念日の意味合いが変わってきている」と話す。

「2014年に(この記念日を)国家レベルに格上げした。2012年に習近平指導体制がスタートして、14年はちょうど彼(習近平氏)が総体的国家安全観を打ち出し、安全保障にガーっと舵を切った。これは根が深い、中から出てきている発想だ。国内の激烈な政治闘争の時期に出てきている」

「権力を集中すればするほど不安になる」心理か

   「これは日中関係どうこうというより、中から政治的に出てきている要求だ。2014年に格上げした時も『中華民族の偉大な復興』にからめていて、今でこそ日本の新型軍国主義とか言ってるが、当時はナショナリズムを発揚させて求心力を働かせて自分の政権固めにしていく。一番都合がいいのは、日本を出してくると(国内のナショナリズムは)燃え上がる」と話す。

   興梠さんは「(中国は)治安維持の時代に入った。外で強く扇動外交と言われるように、外で強く出ている分だけおそらく中の不安が強いのだと思う。経済もうまく回っていて、あれだけ権力を集中したからもっと落ち着いてもいいはずなのに、権力を集中すればするほど不安になる、後継者も決まっていないわけだから」と話した。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

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