「まんじゅうや」「だんごさん」と書かれた票は有効かが争われた茨城県神栖市長選の裁判で、東京高裁は無効とし、木内敏之市長の当選を取り消す判断を示した。東京大大学院の斎藤幸平准教授は「電子投票化へのきっかけに」と、2026年9月3日放送の「news23」(TBS系)で提案した。
「まんじゅうって書いた人は、有効票になると思ったのか、ふざけたのか」
斎藤さんは「まあ、まんじゅうって書いた人は、本当にこれが有効票になると思って書いたのか、ふざけたのか、それもよくわからない」と苦笑いしながら、「市の選挙管理委員会の方も、何をもって(有効票と)カウントすべきだと判断したのかがよくわからない。何なら、まんじゅう屋を応援しようという私情が(選管の判断に)入っているんじゃないかという疑惑も呼んでしまう」と指摘した。
選挙は去年2025年11月に行われ、新人の木内敏之氏と現職の石田進氏の得票が1万6724票で同数となり、くじ引きで木内氏が当選した。しかし、石田氏側の申し立てで県の選挙管理委員会が全票の再点検をしたところ、「まんじゅうや」「だんごさん」と書かれた票があった。県選管はこの2票を有効と認めず、木内氏の当選は無効とされた。木内氏側はこの採決の取り消しを求めていた。
これを機会に「(投票の)やり方を考えた方がいい」
木内市長の家業は明治時代から続く和菓子店なのだが、「NEWS23」が市民に聞くと、「市民全員が(木内氏の和菓子店を)知ってるわけではない」という声もあった。
齋藤さんは「今回をきっかけにして、マークシートみたいなもの、あるいは電子(投票)のものにするなど、(投票の)やり方を考えた方がいいかもしれないですね」と語った。
すでに多くの地方議会、首長選などで電子投票の導入は進んでいる。今回のような不明瞭な票がなくなるだけでなく、開票作業の負担が大幅に軽減される。来年の統一地方選挙で広がりそうだ。
(シニアエディター 関口一喜)