「選挙に名を借りたひどい有様。特にSNSの状況、現場での混乱」 沖縄知事選に敗れた玉城デニー氏の叫び

   任期満了に伴う沖縄県知事選で、新人で元那覇市副市長の古謝玄太氏(自民、維新、国民、参政、保守、公明県本推薦)に敗れた現職の玉城デニー氏が2026年9月13日、「誹謗中傷」や「デマ」をめぐる思いを語った。

  • 知事選告示日の玉城デニー氏。選挙カーから満面の笑顔を見せていた
    知事選告示日の玉城デニー氏。選挙カーから満面の笑顔を見せていた
  • 知事選告示日の8月27日に演説する玉城デニー氏
    知事選告示日の8月27日に演説する玉城デニー氏
  • 知事選告示日の玉城デニー氏。選挙カーから満面の笑顔を見せていた
  • 知事選告示日の8月27日に演説する玉城デニー氏

「選択がゆがめられるようなことがあってはならない」

   同日投開票が行われた沖縄県知事選は、3選を目指す玉城氏と古謝氏との、事実上の一騎打ちとなっていた。古謝氏は42万3124票、玉城氏は27万6060票で、いわゆる「ゼロ打ち」での決着となった。投票率は、前回選を3.65ポイント上回る61.57%だった。

   玉城氏は那覇市内の会場で、結果への受け止めを語った。

   各社が中継していた動画によると、支持者らへの感謝を明かした上で、敗因については「はからずも昨日は叫んだが、叫び声を上げなければいけないぐらい、選挙に名を借りたひどい有様になっている。特にSNSの状況、現場での混乱など(が著しい)」と主張。

   「日本の選挙制度、法律も含めた選挙制度を考えた場合、良心的な国民や有権者の選択がゆがめられるようなことがあってはならない。国として早急に対策を講じて、そのための教育を丁寧に、国民に伝えていかなければいけないのではないかということを痛感した」とした。

「ただ、辺野古は造れませんよ」

   古謝氏が辺野古移設の容認を主張していた一方、反対を掲げていた玉城氏。

   「結果は、県民の選択ですので。結果を見るとそうであろうと思います」と受け止めつつ、「ただ、辺野古は造れませんよ。辺野古を造って那覇空港を差し出すんですから」と一蹴した。

   「矛盾のある計画を進めている国に対して『それでは納得しない』と、県民を代表して私が主張したことは間違っていません」とした。

   今後については、「古謝氏やその支援者の発言通りであれば、基地問題は目に見えてスパスパッと進んでいくと思います。進まなかったら嘘」と牽制。「そのぐらい期待感を持たせた言葉であったし、それは公約であろうというように思う。公約は守ることに徹すべきだと思うし、政府は真摯に、多くの県民の思いと声に、誠実に対応していただきたいという風に思います」と強調した。

   自身の今後については、「『4年後をどうぞ待ってください』っていうことを言いたい気持ちはある」としつつ、「まずは僕の大事な家族と、今後のことについてはゆっくりと話をしていきたい」とした。

過熱するSNS「被害者は国民であると、本当に憂いています」

   SNSの影響は大きかったとし、「確かに若い世代、特に10代、20代、30 代ぐらいまで......SNSのフェイクであったり、ミスリードであったり、完全に誤解であったりということ(が影響した)」と語った玉城氏。

   「通常は1対1でメディアのやり取りをしてるもんだと思っているが、何万、何十万と一気に自分が叩かれてしまうと、とてもじゃないけどやっぱりまともな考え方を持ってる人は、(気持ちが)持たないと思います」とし、「私が持ったのは、私は政治家ですから。どう自分で咀嚼するかというような胆力はある程度なければいけない」。

   過熱するSNSでの問題について、「日本の文化そのもの、言葉も暮らしも歴史も、著しく破壊する工作に過ぎない」と主張。「それを野放しにしていることの方が(問題だ)」とした。

   「これはもう選挙だけの話ではないと思うんですね」ともし、「日常から特に秘匿性の高い、いわゆる本名を名乗らない、自分の顔も表に出さないということが許されているフィールドでの罵詈雑言。人を自死に至らしめるということも含めると、2次被害、3次被害が広がっていく」と懸念を明かした。

   「だからこれは、国がどう対応するのかということを、本腰を入れてやらないと。私はずっとこの被害者は国民であると、本当に憂いています」とした。

   選挙中に辛かったことについては、「私自身に関して書いてあることはそんなに気にしなかった」としつつ、「『デニーさんを応援して動画を貼ったら、何千という書き込みがあって、それを見るのが辛くて 、もう動画を全部削除しました』とか、やっぱり2次被害が出てるわけです」と告白。

   「私ではなく、私を応援するものも含めて、『全部潰してしまえ』という。そういうことがまかり通った。潰し合いの潰し合いはやがて犯罪になり、やがて戦争になりますから、この国のそういう戦意高揚は、下手するとSNSから広がっていくんではないか」とした。

   今知事選はこうした「戦意高揚」のはざまにあったとし、「日米同盟、日中関係、日韓関係......全てがこの沖縄県地事選挙に、その鬱憤や元凶の、言葉は悪いが掃き溜めにされてしまった。だから『こんなのは知選選挙じゃない』と昨日叫んだのは、まさにそういうことだ」と訴えた。

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