AKB48が2026年9月27日、Kアリーナ横浜(横浜市西区)で「推しが『好きish』コンサート」と銘打ったコンサートを開いた。ファンが応援するメンバーを選んで申し込む「推し席」の応募数をランキングにし、その結果をステージの内容にも反映する趣向だ。順位が発表されるたび、名前を呼ばれたメンバーの推し席から大きな歓声が上がった。7月の中間発表で4位だった佐藤綺星(あいり)さん(22)が最終結果で1位に。中間でトップ16圏外だった徳永羚海さん(19)も7位に食い込んだ。ファンの選択がメンバーの順位とステージでの見せ場につながる仕組みは、18年まで行われていた「選抜総選挙」を彷彿とさせた。徳永羚海は16位圏外から7位に浮上この公演は、26日から2日間にわたって行われた「AKB48THREECONCEPTSLIVE」の最終公演。ファンの声をもとに企画した、コンセプトの異なる3公演の一つだ。当初は最も支持を集めた公演を今後のコンサートの「新たな軸」にすると説明していたが、その後、3公演終演後のアンケート結果をもとに検討する方針に変更された。「推し席」は、チケットを申し込む際に出演メンバーから1人を選び、同じメンバーを応援するファンがまとまって座る仕組み。応募数に応じて楽曲での立ち位置や参加曲数が決まる。一方、推し席が会場のどこに配置されるかは、メンバーによるくじ引きで決めた。特定のメンバーを選ばずに応援できる「DD席」も設けられた。客席から公演は始まった。メンバーはそれぞれの推し席に現れ、ファンの間を練り歩きながら、最新シングル曲「好きish」(26年8月発売)などを披露した。序盤には、スクリーンの映像でランキングを16位から順に発表。名前が映し出されるたびに、そのメンバーの推し席から歓声が上がった。中間発表では小栗有以さん(24)が1位で、佐藤さんは4位。ところが、最終結果で小栗さんが2位と告げられると、会場にどよめきが広がった。1位は佐藤さん。中間で上位にいた3人を逆転した形となり、発表後は佐藤さんをセンターに「フライングゲット」を披露した。中間2位の伊藤さんは最終3位、同3位の倉野尾成美さん(25)は最終4位となった。もう一つ目を引く変動は、徳永さんのトップ16圏外から7位への浮上だ。一方、中間で14位タイだった水島美結さん(22)は、最終のトップ16には入らなかった。ランキングはどのように演出に反映されたのか。16位から6位までのメンバーはそれぞれユニット曲のセンターを務め、上位5人にはソロステージが用意された。7位の徳永さんは高橋彩音さん(28)らと「心の羽根」を披露。5位の山内瑞葵さん(25)「赤いピンヒールとプロフェッサー」、4位の倉野尾さん「草原の奇跡」、3位の伊藤さん「呼び捨てファンタジー」、2位の小栗さん「愛の存在」と続き、最後は佐藤さんの「ファースト・ラビット」で締めくくった。小栗有以「AKB人生を全うしたい」、翌日の投稿には渡辺麻友の名前入り衣装小栗さんはソロ曲「愛の存在」に、星を散りばめた濃紺のドレスで登場。間奏では、自身の推し席を選んだファンに「ありがとう」と感謝を伝えた。加入から12年を振り返り、こう語った。「苦しい時もどんなときも、私はAKBが好きだから、前を向いてこれました。これからも愛をもってAKB人生を全うしたいと思います。ついてきてください」小栗さんは声を震わせ、目を潤ませながら歌い続けた。翌28日午前、小栗さんは自身のインスタグラムのストーリーズに衣装の内側を写した写真を投稿した。そこには「渡辺麻友」と記され、「3公演目の順位のジャケット衣装」と説明が添えられている。投稿からは、今回の公演で使われた衣装の中に、渡辺麻友さん(32=17年卒業)の名前が付いたものがあったことが分かる。ただ、小栗さん自身がそのジャケットを着用したかどうかや、ソロ曲で着た濃紺のドレスとの関係は、投稿だけでは確認できない。小栗さんと渡辺さんには、以前から縁がある。渡辺さんは17年の卒業コンサートで、自ら選んだ「若手選抜」に当時15歳の小栗さんを起用。終演後の記者会見では、小栗さんを「最近すごく注目している」と名指しし、「王道アイドル」として期待を寄せた。「ポスト渡辺麻友」について問われると、AKB48の正統派アイドルとして頑張ってほしいと語っていた。推し席の配置をめぐっても、メンバーとファンの掛け合いが生まれた。くじで好位置を引いた千葉恵里さん(22)は、自分のファンをいい席に連れてこられたと喜んだ。一方、最後方のエリアを引いた武藤小麟さん(26)がマイクを通さず「ごめんなさい~!」と呼びかけると、推し席から「いいよ~!」と声が返った。グループ総監督の倉野尾さんは終盤のあいさつで、3公演を通じて「好きish」を披露した際のコールに一体感を覚えたと振り返った。現場や配信で見ているファンに加え、さらに多くの人にAKB48に対する興味を持ってもらわなければ「私たちの夢である東京ドームのステージはまだまだ先な気がします」とも。その上で、「ここからまだまだギアを挙げて、どんどんどんどんAKB48は成長していきたい」と決意を新たにしていた。27年2月20日に国立代々木競技場第一体育館でコンサートを開くことも発表された。この会場では26年4月にもコンサートを開いており、倉野尾さんは「春コン以上に成長した私たちで、皆さんとお会いできるように」と意気込んだ。(J-CASTニュース編集委員兼副編集長工藤博司)
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