NHKが、受信契約を結ぶための戸別訪問営業について、2023年に廃止した外部法人への委託を2026年9月に再開したことが明らかになった。NHKはかつて、「訪問によらない営業への転換」で営業経費の削減を進める方針を打ち出していた。それからわずか3年。受信料収入が減少し、赤字決算が続く中で再び戸別訪問での契約・収納を行うことになる。ネットでは戸別訪問に否定的な声多く戸別訪問に関して、NHKは9月10日、訪問による契約・収納業務を2社に委託していると発表。実施地域は大阪府、兵庫県の一部とした。共同通信によると、新規の受信契約を結ぶための戸別訪問は東京、大阪、名古屋などの都市部で行うといい、事前に書面で案内を送るなどし、相手の理解を得ながら進めるとしている。なお、受信料未納者に対しての訪問による収納はこれより前から行われており、6月にはNHKが業務を委託している6業者を公表している。記者が求人サイトを確認すると、戸別訪問を行うスタッフとみられる求人が出されていた。求人には、「公共メディアを支える受信料の契約をご案内する」「1日に100~200件ほど訪問しますが、平日日中はご不在も多いためほとんどお会いできません。良いとこ10件ほどです」などと記載されている。ネット上では、戸別訪問に対する否定的な声があふれた。受信料収入は落ち込み、役員報酬は「高額ではない」?受信料収入は7年連続で落ち込んでいる。2023年10月には、受信料の約1割の値下げを行なっている。受信料に関して、2025年度の決算では、契約総数の減少などの影響により、前年度より50億円減収の5851億円となった。企業の利益に当たる事業収支差金は318億円の赤字で、前年度より131億円改善したものの、3年連続の赤字となっている。日本経済新聞の報道によると、NHK経営委員会の古賀信行委員長は6月、「物価高の中で受信料を引き下げたことは経営的に厳しい。個人的には本当は値上げの時期だと思う」と報道陣に話したという。一方で、経営トップの会長の役員報酬はどうなっているのか。25年の役員報酬を見てみると、年間報酬額が会長3092万円、副会長が2690万円、専務理事が2360万円、理事が2206万円となっている。NHKの役員報酬をめぐっては、22年3月の国会で取り上げられている。当時の前田晃伸会長は、会長報酬について、1996年度には4300万円だったものを段階的に引き下げ、「現在は3092万円」と説明。「公共放送ですから、これはやはり抑制的にやるのは当然だ」と述べた。ただ自身が民間企業出身であることを踏まえ、「NHKの役員報酬は、世間一般の役員報酬額と比較して、とりわけ高額とは思っておりません」と答弁している。井上会長「立派な建物にふさわしい中身のあるニュースを」NHKの井上樹彦会長は2026年9月25日深夜放送のNHKの番組「今夜も生でさだまさし」に約90分間出演した。井上会長は、受信料の使い道について、東京・渋谷のNHK放送センターで8月から順次運用開始された新施設、情報棟といった「強靭な施設」の建設、24時間365日の安心安全のための放送、W杯などのスポーツ大会の放送権料の取得、ドラマ・教育・国際放送の番組など、皆様に必要な情報を放送するために活用していることを強調した。井上会長は、情報棟について「立派な建物にふさわしい中身のあるニュースを出していきたい」と意気込んだ。情報棟の建設費用は約657億円を投じている。同番組は、歌手のさだまさしさんが視聴者からのハガキを読み、ときおり歌うスタイル。全国各地のNHKの放送局などから放送し、スタジオの背景にその土地の特徴を表したホワイトボードとともに、「受信料お願いします」というお願いが毎回記載されるのが定番となっている。今回の放送は、東京・渋谷のNHK放送センターで8月から運用開始された新施設「情報棟」から放送。さだまさしさんと井上会長が情報棟を設置した意義や魅力を伝えた。
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