中身よりも派手な演出が目立った米中首脳会談。2026年9月28日放送の「深層NEWS」(BS日テレ)は会談の内容を分析したが、米国側が中国に押し切られているとの見方が出た。中林美恵子氏「高市首相が中国に対する懸念を伝えたにもかかわらず」番組は、米トランプ大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談の後に米側が発表した合意文書を紹介する。その文書には「建設的戦略安定関係の構築」「AI対話枠組み創設」などのほかに、「第2次世界大戦でともに戦った同盟国」「第2次世界大戦以降米軍はFOIP(自由で開かれたインド太平洋)維持」の文言が入っていることも伝える。番組が注目したのは「同盟国」という言葉を明記した点だ。アメリカの政治に詳しい早稲田大学教授の中林美恵子さんは、高市首相が米中首脳会談の前にニューヨークでトランプ大統領と会い、中国に対する懸念を伝えたにもかかわらず「そこでこの言葉が出てきたので、ある意味かなり衝撃的な話」と評する。中国の発言がだんだんヒートアップしたキャスターの右松健太さんは「中国側のナラティブ(政治的な思惑が込められた物語)としてトランプ大統領に打ち込んだ歴史認識を政府の文書にまで書き込ませたこと、これは中国側からすれば一つの成果として日米側にこれからこの言葉をうまく使ってくるのか」と聞く。東京大学東洋文化研究所教授の佐橋亮さんは「これまで習近平氏はずっとこのナラティブを言ってきた。今回、念願がかなった。トランプ大統領の方から同盟国と言ったわけだから。習近平氏は今回、歓迎式典と晩餐会の2回演説をした。最初はファシズムの戦略と戦ったと、次に晩餐会では日本軍国主義と戦ったと、だんだんヒートアップしている。王毅外相の記者懇談会でも日本の新型軍国主義というナラティブに言及している。中国の言いたい放題になっていた。中国にそのチャンスをアメリカ側が与えてしまったのは残念」と話す。(ジャーナリスト佐藤太郎)
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