津田健次郎さんの「声の権利」認める判決 ものまね芸人はどうなる?

   声優の津田健次郎さんが自分の声を生成AIで模倣された動画が投稿されているとして動画の削除を求めた裁判で、東京地裁は声の権利は保護されるという判断を示した。2026年10月1日放送の「モーニングショー」(テレビ朝日系)では「声の権利」について議論が交わされたが、ものまね芸人はどうなるかと話題となった。

  • 津田健次郎さんのインスタグラム(2_da_ken)より
    津田健次郎さんのインスタグラム(2_da_ken)より
  • 声の無断使用は「パブリシティー権侵害」との判決が下ったが…(画像はイメージ)
    声の無断使用は「パブリシティー権侵害」との判決が下ったが…(画像はイメージ)
  • 津田健次郎さんのインスタグラム(2_da_ken)より
  • 声の無断使用は「パブリシティー権侵害」との判決が下ったが…(画像はイメージ)

判決は「人の声も、個人の人格の象徴」

   津田さんが起こした訴訟は生成AIと声の権利をめぐる問題だ。生成AIで津田さんの声を模倣してナレーションをつけた動画がTikTokで多数投稿されていることを津田さんが知り、動画の削除を請求したが、「TikTok」側が拒否する。津田さん側は2025年11月に動画の削除を求めて提訴した。 投稿者は動画の再生回数に応じた報酬として月70万円ほど得ていたとみられると番組が伝える。

   東京地裁の判決では、人の声も「個人の人格の象徴」としたうえで声の無断使用はパブリシティー権の侵害との判断を示した。パブリシティー権とは著名人の名前や肖像を無断利用から守る権利である。人の肖像と同様に人の声が無断利用されることはパブリシティー権の侵害に当たり得ると、初めて判断が示された点が注目に値すると番組が報じる。

   津田さんのように「声」を商売にしている人にとっては画期的な判決だろう。

ものまね芸人の「ものまねすることの価値が認められるかどうか」

   福井建策弁護士は「津田さんがTikTokというプラットフォームを訴えたことが重要。プラットフォームは声の無断利用に関しての削除通知を無視しにくくなった」とコメントした。

   玉川徹さんが一つの疑問を投げかける。

   「ものまねタレントさんで、ものすごくそっくりな人がいて一般の人が聞くと『あ、あの人だ』と思うような声の場合の権利はどうなるのか」と聞く。

   弁護士の結城東輝さんは「おもしろい論点で、ものまね芸人さんはものまねをすることに価値があり、皆さんそこに引き付けられている。それが(ものまねされている)本人のお客さんを引っ張ってくる力を利用しているのか、それとも、ものまねをする人のユニークさ、『うまいね、上手だね』というところでお客さんを引き付けつけているか。ものまねされている側のお客さんを引きつけている力を使っている、それを本人非公認でやり続けているのであれば、パブリシティー権侵害もありうる」と話す。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

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