ブックオフ、ゲオに置いて行かれたTSUTAYA 店舗数は14年で半減...ライバルと明暗を分けた決定的な違い

かつての王者・TSUTAYAが取り残された理由

   対照的なのがTSUTAYAだ。かつてはCDやDVDを借りるならTSUTAYAというほどの存在だったが、TSUTAYAを展開するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が公表した資料によると、12年2月に1466店あった国内店舗数は、26年5月には約700店まで減少している。14年余りで半分以下に減った計算だ。

   業績面でも厳しい状況が見える。TSUTAYAのフランチャイズ事業などを担うCCCと日販グループの合弁会社「カルチュア・エクスペリエンス」は、2026年3月期の売上高が前期比約6.6%減の約1026億円となり、最終損益は前期の黒字から約16億円の赤字に転落した。

   日販グループホールディングスは2025年11月21日に発表した中間決算報告で、カルチュア・エクスペリエンスについて、

「事業構造改革投資が先行したことも影響し赤字が拡大」

と説明していた。

   TSUTAYAも決して手をこまねいていたわけではない。カフェなどを併設した高付加価値の「蔦屋書店」を展開し、24年には東京・渋谷の「SHIBUYA TSUTAYA」をアニメやゲームなどのファンが集う体験型施設に改装した。だが、店舗減少に歯止めをかけるほどの成果にはつながっていない。

   さらに、CCCは「Tポイント」を軸に巨大な経済圏を築き、レンタルや書籍販売の枠を超えた事業拡大を目指した。しかし、ポイント事業は競合の台頭で次第に勢いを失い、24年にはSMBCグループの「Vポイント」と統合されている。

   ブックオフやゲオが、中古品の買い取り・販売という既存の強みを幅広い商品に応用したのに対し、TSUTAYAは従来の業態を続けながら書店の高付加価値化やポイント経済圏の拡大など、別の方向に活路を求めた。時代の流れに乗ったのはブックオフとゲオの戦略で、そこで明暗が大きく分かれたと考えられる。

   かつて業界の覇者だったTSUTAYAが、追う立場に回るとは誰が予想しただろうか。大胆な業態転換で成長を続けるブックオフやゲオに対し、かつての王者は巻き返すことができるのか。

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