2024年 4月 27日 (土)

「LGBT」に当てはまらない苦しみ乗り越え 「Xジェンダー」の私が生きる道

【ハートネットTV】(Eテレ)2017年8月7日放送
「性別にとらわれず生きる―Xジェンダー・まぁ~ちゃん―」

「男でも女でもない。でも、男でもあり、女でもある」

   自らの性をそう表現する「まぁ~ちゃん」こと城間勝さん(26)は、性別が定まらない「X(エックス)ジェンダー」というセクシュアリティーだ。

   L(レズビアン)G(ゲイ)B(バイセクシュアル)T(トランスジェンダー)という言葉が広く知られるようになってきたが、それ以外のセクシュアリティーはまだまだ理解が得られていないのが現状だ。まぁ~ちゃんは苦しんできた過去から、性別にとらわれない生き方を歩んでいる。

「今日顔が男の子だ」メークの手が止まる

   沖縄・嘉手納町で母親と二人暮らししているまぁ~ちゃんは、生まれ持った体は男性で、心や考え方は女性に近い。しかし、100%女性というわけではない。

   メークしながら、「今日男の子だね。顔が男の子だ」とつぶやいて手が止まる。自分の中の「男性性」が強い日があるのだ。

まぁ~ちゃん「男の人がメークをすると抵抗があるじゃないですか。それと一緒で、自分自身の中の男性性が強い時にメークすると違和感がある」

   ショッピングに行くと、きれいなアクセサリーやレースの上着を手に取りつつ、男性の洋服売り場にも足を伸ばす。日によって男女どちらの洋服も着たくなるので、両方買いそろえている。

まぁ~ちゃん「男になりたいのか女になりたいのか、はっきりとは言えない。ただ『自分自身の中に女性性があります、男性性があります』とはお伝えできる。どうしていきたいのか自分でもわからない」

   職場は「沖縄市男女共同参画センター」。性的マイノリティーが過ごしやすい環境を作るのがまぁ~ちゃんの仕事だ。男女どちらのトイレに入ったらいいかいつも立ち止まってしまうというまぁ~ちゃんの案から、職場に誰でも使える「多目的トイレ」が設置された。

まぁ~ちゃん「前は、遊びに出かけた時、トイレに行きたいと思ったら一旦自宅まで戻っていた。ちょっとしたところでも、私たちには壁になるんです」

   体が男性なので、冠婚葬祭でネクタイをしなければならないのも違和感があるという。

まぁ~ちゃん「私自身が女性性が強い時は違和感でしかない。TPOに合わせた服装をしなきゃいけない時、自分自身の心がそれに沿っていればいいけど、そうでなければ違和感」
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