2024年 5月 9日 (木)

重宝されます! 「インドで働きたい日本人」に大注目

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「今、海外就職するとして、一番就職しやすいのはどこですか?」

と言う質問をよくもらいます。

   正確な回答は「人による」なのですが、そこをなんとか!と言われた場合は、2014年5月の今は「インド」と答えます。

インドに進出する日本企業は年間100社超

インド経済の勢いは…
インド経済の勢いは…

   そもそも「就職しやすい」を「求人が多くて、求職者が少ない」という定義にしているのですが、これは毎年変わっています。

   2012年はインドネシアだったし、2013年はベトナムでした。そして、2014年の今、私の知る限りではインドが一番なのです。

   先日、ある大手人材会社のインド支局長とお話ししたのですが、ここ数年、インドに進出する日本企業は年間100社を超えているそうです。

   特に、自動車系の進出が顕著で、昔から根付いているスズキはもちろん、デリー(グルガオン)のホンダ、バンガロールのトヨタ、チェンナイの日産といった車体メーカーが進出するにあたり、そこに部品を提供する会社が次々にインドに進出しているわけです。

   そして、ここ数年では、インド国内に支社を作る会社が増えています。

   最初は首都ニューデリー近辺にインド本社を作るのですが、あれだけ広大な国ですので、当然そこだけでは全域をカバーすることは出来ず、ムンバイやバンガロール、チェンナイなどの大都市に支社をつくっているのです。

   このような状況下で、インド国内で日本人現地採用の求人は増えているのですが、求職者の数はまだまだ少ないです。

   その理由のひとつが、インドのイメージによるものです。

インドではカレーしか食えない
レイプ事件を中心に治安がものすごく悪い
食中毒や疫病など衛生面に問題がある

   この3つはある程度は本当です。しかし、都市によってはそれなりに改善もされています。

インドビジネスのスペシャリストに

   ニューデリー郊外に作られている新興都市グルガオンでは、日本料理や西洋料理、中華料理を始めとした様々な料理屋がありますし、場所を選べば夜も普通に歩ける程度の治安状況です。食中毒になることもありますが(私は世界50か国以上に行きましたが食中毒になったのはインドとバングラデシュだけです)、まあ、1日寝てれば治るレベルだそうです。もちろん、個人差がありますが。

   シンガポールやバンコクと比べると数段落ちますが、まあ、対応できるレベルだそうです。

   現地で働いている人に話を聞くと、それ以上に辛いのは「娯楽が少ない」こと。

   インドは法律で夜遊びの店の営業が禁止されており、「女性がミニスカートでお酒をつぐ店」という時点で法律的にアウトだそうです。それ以上のサービスは望むべくもありません。それ以外の娯楽も推して知るべしで、実に退屈なようです。

   「昼間にゴルフとかテニスとかやるしかないんですよね。でも、夏は狂ったように暑いんです」健康的な生活をしたい、健全な遊びをしたい人にはいい場所かもしれません。

   ただ、東南アジアにもヨーロッパにも近いので休暇にはいろいろなところに遊びにいけるようですが。

   このような状況なので、インドで働きたいという日本人はものすごく重宝されるそうです。実際、何件か求人票を見せて頂いたのですが「メーカーでの何かしらの経験がある人歓迎」とか「インドで働きたいという意欲」とか、実に間口の広い業務要件になっています。

   また、企業側も出来たら日本人が欲しいのですが求職者が少ない事情もわかっており求人を出していないところも多いので

「もし、どこかインドで行きたい会社があれば、我々から企業様に直接ご連絡することも可能ですよ」

とのことでした。

   今後10年以内に中国を越えて人口が世界一になるとの統計予測も発表されているインド。労働環境はハードですし、インド人とビジネスをするのは非常にタフです。しかし、その地で力をつけ、インドビジネスのスペシャリストになれば、その後の可能性は広がります。

   人がやらない有望市場を狙いたいという人にとっては面白い就職先であると思いますので、意欲のある人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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