聴けば「ちょいワルおやじ」に 「ロキシー・ミュージック」ベスト盤

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『ベスト・オブ・ロキシー・ミュージック』
ロキシー・ミュージック/2008年4月16日発売
TOCP-54034 1850円
EMIミュージック・ジャパン


   久しぶりに洋盤を扱います。それもロキシー・ミュージックという70年代で特筆すべきグループのベスト盤です。

   当時のロックといえば、ギター&キーボードプレイ中心のプログレや、ブギースタイルの単純な音が主流で、ロキシーのような音はなかった。モダンで計算され尽くしたような、それでいて良い意味での裏切りもあるという音。ブライアン・イーノ、フィル・マンザネラ、アンディ・マッケイ等が紡ぎだす音は、本当にそれまで聴いたことのない音でした。その革新的な音に、震えるようなどちらかといえば決して美声ではないブライアン・フェリーのヴォーカルが重なって、いっそう艶かしいロキシー・サウンドが出来上がっていました。

   ブライアン・フェリーの存在感は際立っていて、他の誰かが彼のファッションセンスを真似ても、絶対にフェリーのようにはなれず、決してフェリーよりダンディにはなれないという、不可思議であり絶対の存在感を振りまいて、男性フェロモン撒き散らしでした。今考えれば、要は、屹立したアイデンティティを持った男だったということですね。

   70年代の初めにイギリスから登場したロキシーは、8枚のスタジオ録音盤を発表します。76年に一度解散しますが、78年に再結成、その後83年に再び解散と離合集散を繰り返し、実はその活動は2003年まで続いたのでした。

   今回紹介するベスト盤は2001年に一度発表されたものの再発になりますが、ロキシーの良いとこ取りの1枚。ロキシーを知るには恰好の1枚でもあります。

   70年代を青春していた皆さんはある程度ご存知でしょうが、今を青春している皆さんにも是非聴いてほしい1枚でもあります。3ヶ月間の限定販売です、お早めに!

   オリジナルアルバムという事であれば、個人的には1st『ROXY MUSIC』、4th『Country Life』、5th『Siren』あたりを良く聴きました。お薦めします。

   それにしても…。ロキシーを聴きながらやたらに背伸びした青春を過ごした一時期を思い出します。あの感覚を今掴んだら、きっとチョイ悪親爺になれるのだろうに……。


【ベスト・オブ・ロキシー・ミュージック  収録曲】

1. アヴァロン
2. モア・ザン・ディス
3. ジェラス・ガイ
4. オーヴァー・ユー
5. セイム・オールド・シーン
6. オー・イエ
7. エンジェル・アイズ
8. ダンス・アウェイ
9. ボウス・エンズ・バーニング
10. ラヴ・イズ・ザ・ドラッグ
11. アウト・オブ・ザ・ブルー
12. オール・アイ・ウォント・イズ・ユー
13. マザー・オブ・パール
14. ストリート・ライフ
15. ドゥ・ザ・ストランド
16. パジャマラマ
17. ヴァージニア・プレイン
18. リ・メイク/リ・モデル

*08年7月末までの期間限定発売


◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70〜80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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