「小室」から8年… 成長した籐子が語りかける「絆」

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「絆 ~KIZUNA~」
籐子/9月5発売/
CSEG-20201  1200円
CONISIS ENTERTAINMENT


   籐子は、1998年にtohkoとしてデビュー、3枚目のシングル「ふわふわふるる」という小室哲哉プロデュース楽曲で同年の日本レコード大賞・新人賞、全日本有線放送大賞・新人賞を受賞という輝かしい経歴を持っている。だが、2000年を境に、小室の元を離れ、ミュージカルなどに活動の場を移したが、輝かしい経歴はその3年間に凝縮されている。以降はテレビなどのメディアから姿を消し、tohkoの名を忘れた人も多いかもしれない。

   だが人はいつでも懸命に、そして賢明に生きているのだ。tohkoは籐子と名を変えて、20世紀終わりの3年間以上にすばらしい経歴を積み上げようとしている。

   歌手としての経歴よりも、人として生きる経歴を積み上げることがどれほど大切なことか、誰でも知っていると思いがちだが、実のところあまり知らない。芸歴を誇っても、人生を誇ることとイーブンではない。勘違いをする輩(やから)も多いのだ。

   籐子は芸能界の著名人士の孫だという。芸能界では有名な話だそうだ。DAIGO君のようにそれを武器にして生きることも有りだとは思う。だが籐子の口からそうした話は聞かない。それで良いのではないか。籐子は自分の力で生きようとしているように見える。

   9月にニュー・シングルを発表することになった。「絆 ~KIZUNA~」だ。この曲は自分自身の作詞・作曲。2000年に10枚目のシングルを出して以来、8年ぶり、11枚目のシングルになる。この8年間、勉強を積み重ねてきたに違いない。パラリンピックなどに出場する障害者アスリートへの応援ソングだという。以前のtohkoに比べるとはるかに歌に説得力がある。歌うというより語りかける。「絆」というタイトルが、はっきりとイメージできる。本物の歌い手になっている。

   最近は二世タレントや二世歌手、二世俳優が多い。それはそれで良い。子は親の背を見て育つというし、DNAに刷り込まれた何事かがあるのかもしれない。それで人生うまくいく確証があるわけではないし、無様な生き様を晒すこともある。人として生きる力あってのものだろう。

   ニセタレント、ニセ歌手、ニセ俳優にだけはなるな、と願う。


【絆 ~KIZUNA~  収録曲】
01 絆 ~KIZUNA~
02 energy
03 Twilight
04 絆 ~KIZUNA~(Instrumental)
05 Twiligh(t Instrumental)


◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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