16歳の天才トランペッター「ルベン・シメオ」に驚愕

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『トランペット・サーカス ~スペインから天才少年がやってきた!』
ルベン&シエナ/2008年9月3日発売
AVCL-25365/3000円
avex-CLASSICS


   最近、日本でもびっくりたまげた音楽天才少年少女が、その技を披露するTV番組がある。明石家さんまが司会を務めるTBS系人気バラエティー番組「さんまのスーパーからくりTV」(毎週日曜19時より放送)のワンコーナー「からくり熱中少年物語」からは、若干11歳のギター少女・並木瑠璃(11)ちゃんが登場し、なんとメジャーデビューするという。

   日本テレビの「全力!Tunes」(毎週土曜18時30分より)は、全国の音楽キッズのまるで青田買いのような番組で、それはそれでいまの少年少女の音楽的才能に驚かされる。昔から天才音楽少年少女はいたのだが、「全力!Tunes 」などを観ていると、日本の音楽的裾野の広がりを感じずにはいられない。音楽というものが、日本の家庭(世界中なのだろうが)に浸透しているのだということが良く分かる。

   かつてはヤマハがエレクトーン教室を通して少年少女の音楽的才能を花開かせた。だがエレクトーンという楽器の限界で、一般への広がりはなかった。だが今はTVというメガメディアがそうした少年少女を取り上げるものだから、あちこちからすごい才能を持った子供が登場する。ただひとついえるのは、子供の才能を紹介するのは良いが、まだまだ育つ可能性のある能力だということを忘れて欲しくない。まだ伸びる才能を、途中で断ち切るような番組作りはして欲しくないと願う。

   日本の話は置くとして、今回紹介するのは、スペインから来たトランペット少年、ルベン・シメオ。7歳でトランペットを学びはじめたルベンは、10歳でオーケストラと共演。12歳で"フリップ・ジョンズ国際コンクール"、"モーリス・アンドレ・コンクール"で第2位を獲得!

   圧倒的な天才ぶりはトランペット界の巨匠モーリス・アンドレの目に留まり、数少ない弟子に。このアルバムは、そんなルベンの15歳の時点での圧倒的なトランペット技術がつまっている。音楽でびっくりするのにこれほど適したCDはない。

   共演したのは、佐渡裕などとの共演で名高いシエナ・ウインド・オーケストラ。メンバーもびっくり仰天したという演奏は、一度は聞く価値アリです。ちなみにルベンはまだ16歳!


【トランペット・サーカス~スペインから天才少年がやってきた!   収録曲】
1. 熊蜂の飛行(R=コルサコフ)
2. マカレナ[マカレナの乙女](メンデス)
3. 《ヴェニスの謝肉祭》変奏曲(アーバン)
4. マリベル~スペイン幻想曲(フェラン)
5. 愛の夢(ホック)
6. コンチャ・フラメンカ(アルトーラ)
7. VIVA!ナバラ(ラレグラ)
8. トランペット協奏曲(アルチュニアン)
9. マリのための幻想曲(J.V.シメオ)

[録音]2008年3月 横浜みなとみらいホール、相模湖交流センター
[指揮]松沼俊彦
[演奏]シエナ・ウインド・オーケストラ


◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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